次期国連事務総長に任命されたアントニオ・グテーレス氏はこのほど北京で記者の取材に応じ、中国が世界の効率的で公平な発展に貢献しており、中国の発展が人々にチャンスをもたらすとの見解を示した。『新華社』が11月30日に伝えた。
ポルトガルの前首相、前国連難民高等弁務官のグテーレス氏は今年10月、次期国連事務総長に任命された。2017年1月に就任する。任期は5年。今回は任命後初の中国訪問となった。
グテーレス氏は、任命後すぐに中国を含む国連安全保障理事会常任理事5カ国への訪問を申し入れたことを明らかにした。わずか2日だったが非常に「重要」で「有益」な訪問となり、中国が双方の協力に注力し、グローバル化の推進と共同発展の実現を図っていることを改めて感じたという。
また、中国が国際舞台の重要な一員であり、「アクティベータ―」として国際事務への関与を次第に深める努力は称賛に値すると指摘。その上で、中国が「コーディネーター」、「ファシリテーター」、「触媒」の役割を担い、平和の発展を後押しすることを期待すると表明した。
中国の国連に対する貢献については、国連創設70周年サミットで「中国-国連平和・発展基金」設立を提案するなど、国連とマルチラテラリズムの非常に大きな構想を支える意向を示したと評価している。
資料によると、中国は国連安全保障理事会常任理事国のうち、平和維持活動への人員派遣が最も多く、世界第2位の平和維持活動資金分担国となっている。
グテーレス氏は、国連の改革プロセスにおいて中国との協力強化や、中国による支援を望むと述べた。国連という枠組みは、規則が煩雑で、人事や財政など多岐の分野に関連しており、「官僚主義」の煩わしいしきたりがあると指摘。こうした欠陥が国連システムの運営効率に影響を及ぼしているとの見方を示した。「国連は手続きの簡素化に取り組み、より柔軟で素早い資源配分を通じて、目の前にある問題の解決を図るべきだ」としている。
また、国連の枠組み下にある各機関が、自身の職責の範疇に制限されずに協調と一致を図って、指導力を凝縮し、持続可能な開発のための2030アジェンダなどに取り組むメンバー国を支え、発展計画の実行を後押しする必要があると指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年12月1日
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