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中国の水力発電、「十三五」期の投資総額が5000億元に

 

中国国家能源局は29日、水力発電発展の「第13次5カ年計画(十三五、2016-2020年)」を発表した。

計画によると、「十三五」期間中に新規着工する従来型水力発電所と揚水発電所の規模はそれぞれ6000万kW、新規に稼働開始する水力発電所の規模は6000万kWの予定。2020年をメドに水力発電所の全設備容量3.8億kWを目指す。

内訳は従来型水力発電所が3.4億kW、揚水発電所が4000万kWの計画。目標年間発電量1兆2500億kWhは3.75億TCE(標準石炭換算トン)に相当し、非化石エネルギー消費量に占める比率は50%以上を維持する計画だ。

国家能源局新エネルギー・再生可能エネルギー司の朱明・司長は、「上記の指標は複数の試算と検証に基づくもので、各方面の努力を通じて実現できる見通しだ」と語る。

国家能源局はこれと同時に、水力発電の「第14次5カ年計画(十四五、2021-2025年)」の開発目標を提起した。2025年をメドに、水力発電所の設備容量4.7億kW、うち従来型水力発電所が3.8億kW、揚水発電所が9000万kW、年間発電量1兆4000億kWhを目指す。

資料によると、中国の水力エネルギー資源総量、稼働中の水力発電設備容量、年間発電量はいずれも世界一だ。

2015年末時点での、中国の水力発電設備容量は3億1954万kW、うち大中型発電所は2億2151万kW、小型発電所は7500万kW、揚水発電所は2303万kW、発電設備容量全体に占める水力発電所の容量は20.9%だ。2015年の中国水力発電量は約1.1兆kWhで、全国の発電量の19.4%を占め、非化石エネルギーに占める比率は73.7%に達する。

「計画」で提起した目標を達成するには、「十三五」期間中の水力発電所建設投資約5000億元が必要となる。内訳は、大中型の従来型水力発電所が約3500億元、小型発電所が500億元、揚水発電所が1000億元となる。

地域別では、西部の四川省、雲南省、チベット自治区が従来型水力発電所建設の重点地域に指定されており、建設投資はそれぞれ1800億元、1000億元、300億元に上る。このほか、山東省、浙江省、安徽省、福建省、河北省などの建設投資も100億元を超える見通し。従来型水力発電所の投資規模は1kWあたり1.3万元以上、揚水発電所は同7000元前後となる見込み。

国家能源局は、「十三五」期間中の水力発電所建設によりセメント、建材の消費が増えると予測。水力発電所建設と運営期間中は、地方経済の発展につながる税収増が期待され、「十三五」期間中に新規稼働する水力発電所について試算すると、運営期間1年あたりの税収額が300億元に達する見込みだ。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年12月1日

 

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