日本の安倍晋三首相が今月末にハワイ・真珠湾を訪問し、戦没者を追悼するという情報が注意を引いた。これは米国のカーター国防長官が訪日したタイミングで報じられた情報であり、米日同盟に華を添えた。オバマ政権が任期満了を迎えており、これまでのルールを守らないトランプ氏がやって来ようとしている。後者が扉を開きすぐに目にするのが、この美しい米日同盟だ。これは安倍首相が最も願っていることだろう。
どれほど多くの分析がなされているにせよ、日本の右翼の長期目標は、米国の統治から徹底的に脱却することだ。しかし右翼政治家を代表する安倍首相は、米日同盟の強化に歴代首相よりも力を入れている。この同盟に向けた日本の団結力は、かつてないほど強化されている。
トランプ氏は米大統領選で、米日同盟の不満を表し、在日米軍の日本側の経費負担を拡大させると述べた。これは米日同盟が直面する不確定要素とされた。この懸念は、現在も残されたままだ。
しかし中国はこれを戦略的な懸念とするべきではない。これは米日内部の利益をめぐる争いであり、米日同盟が中国の前に横たわり続け、中国の台頭に対して最大の軍事・政治圧力を形成するという戦略の流れに影響を及ぼすことはない。中日関係が根本的に改善されるまで、米国にしがみつくことが日本の長期的な外交の選択になる。米国が中国を最大の戦略的ライバルとしていれば、日本との具体的な摩擦により、堅固な米日同盟維持という方針を変更することはない。
米国は大国政治の記憶と経験により、中国台頭を強く懸念している。中日関係が困難な局面を迎えている深い原因も中国の台頭であり、日本はどうしてもこれに適応できない。急成長する中国は平和的・開放的な姿勢を示しているが、世界構造に深い変化をもたらしている。その他の勢力がこれに慣れ、受け入れることは、冗長な過程になるだろう。
中国は米日同盟という問題を解消できないだろう。これで中国が窒息することはないが、歯痛のように消し去ることができない。台頭する大国になれば、真剣に対処しようとする者が現れる。米日同盟は冷戦の産物であり、二度目の春を迎えるべきではない。しかし米日同盟は横暴にも、我が物顔で存在している。
米国の中国に対する戦略的包囲は堅固に見えるが、これはまた時代によって侵食されている。実際には、中国をどうすることもできない。中国の貿易ルートはスムーズであり、米日も中国最大の貿易相手国となっている。米日同盟は強い軍事力を持つが、グローバル化と軍事技術のハイテク化により、戦争の犠牲が大きくなりすぎている。そのため米日同盟の攻撃性もけん制されている。
米日同盟に関する大半の情報は、中国を愉快にさせない。台頭する大国、世界2位とは、愉快になれる位置などではない。それならば自国の許容力を強化し、圧力に耐えながら発展の流れを着実にするべきだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年12月7日
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