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中日韓の青年 起業の温度差は? 中熱・日微・韓弱

 

 

▽起業しない理由:危険、奇異な目……

起業しない理由は何だろうか。「ルールを重視する日本では、学校、仕事、結婚、子供、退職が1本のレールになっている。他人と違うことをすると、奇異な目で見られることになる」と話す伊藤征樹さん(40歳)は、13年に北京で起業し、料理教室を開き、日本の家庭料理を教えている。伊藤さんは続けて、「こうしたわけで、日本の若い人の多くは起業という選択肢を思いつかない。彼らの親の世代は一生サラリーマンで、起業家に会う機会がほとんどない。日本の世論では、起業は危険なことと思われている。起業に成功した一部の賢い人でさえ、部下たちに起業を勧めることはなく、与えられた仕事をきちんとこなすことだけを彼らに求める」と話す。

起業は危険なこと。韓国放送公社(KBS)が今年3月に放送したドキュメンタリー番組「明見万里」にも、こうした見方が反映されていた。この番組によると、中国の青年が起業する場合、国と社会が許容する失敗の回数は2.8回で、これは米国シリコンバレーの青年起業家の失敗する回数と同じだが、日本では1回、韓国では1.3回しか失敗は許されない。許される失敗の数が減るほど、試すチャンスも少なくなる。

事業をスタートするための資金が日本での起業における難題で、日本の起業家が数百万円もの融資を受けることは難しい。技術経済ウォッチャーの瞬雨さんは7日、「この世代の若者は大事に育てられた一人っ子が多く、何をするにも家族の応援を得やすい。起業は金のかかることで、ベンチャー投資はプロジェクトの成長期に出資することを好むため、誕生期の費用は自分でまかなうしかないケースがほとんどだ。若者にとって、家族の支援がなければ起業は非常に困難だ」と指摘する。「2016年中国大学生就業報告」のデータもこうした専門家の見方を裏付ける。15年度卒業生の自主起業にかかった資金は主に親や友人からの投資・借り入れ、自分の貯金から出ており、本科卒業生では78%に上る。商業ベンチャー投資や政府からの支援金の割合は低く、5%にも満たない。

韓国の状況は日本と似ている。韓国の青年にとって「起業に失敗するリスク」が最も心配なことであり、中日韓3カ国青年起業調査では、韓国の回答者の38%がこの点を不安要因に挙げた。中国では17.8%だった。

韓国の青年の起業分野は低水準で競争の激しい分野が多く、最先端の産業やトレンドを先取りするような産業は少なく、このため起業に失敗した時の状況は深刻なものになる。韓国統計庁が昨年10月に韓国国会に提出した統計データをみると、若者が立ち上げた小規模企業のうち、1年以内に倒産したところが51%、5年以内に倒産したところは83%に上った。

経済全体の状況が不調なだけでなく、韓国の青年の起業が難しい原因には次のようなものもある。韓国は大手財閥が中小企業の生存空間を脅かしている。中年になって50歳前後で退職し、資本面で一定の優位性をもちながら起業する人が多く、若い起業家が立ち上げたまだ水準の低い会社はこうした親世代の会社と競争することになる。韓国金融産業には青年の起業を軽視する傾向があり、多くの韓国人青年による起業は資金調達難という問題にも直面する。(編集KS)

 

「人民網日本語版」2016年12月9日

 

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