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中国のeコマース(小売)市場が85兆円超規模に 世界シェアの約半分

 

第一財経商業データセンターが8日、初めて発表した「2016中国インターネット消費生態ビッグデータ報告」によると、16年、中国のeコマース(小売)市場は5兆2000億元(約85兆8000億円)規模に達する見込みだ。これは、世界シェア47%で、世界一の座をキープし、2位の北米市場の2倍以上の規模となる。北京日報が報じた。

インターネット消費が急速に発展する中、eコマースの分野において、「便利」と「品質」がカギとなっている。報告によると、「便利」が追求されていることは、「ハードルの低下」、「資源の最適化」、「サービスの統合」、「いつでもどこでも利用できる」という特徴に現れている。「滴滴出行」などの配車アプリを例にすると、夜間の配車を便利にし、夜に出かける人に合わせたサービスを提供して、そのニーズを満たしている。統計によると、空港や駅、レストランなど、夜間になると交通手段が少なくなる場所で、配車アプリを利用する人が大幅に増加しており、同サービスが交通の面における消費者のニーズに対応していることが分かる。

「高品質」を求める動きは、各ショップの運営のグレードアップ、カスタマイズ、プロフェッショナル化、サービス向上を大きく促進している。個人旅行や海外からの商品取り寄せ、著作権で保護されている有料コンテンツなどが人気となっていることからも、「高品質」を求める動きを垣間見ることができる。16年、O2O(オンライン・ツー・オフライン)プラットホームを利用して、娯楽を楽しんだ人の一人当たりの消費額は232元(約3800円)で、平均利用回数は3.21回。プライベート映画館や遊園地、お化け屋敷、脱出ゲーム、カラオケなど、体験型の商品にお金を使うのが多くの人の生活の一部となっている。同分野の消費が増加していることは、多くの人の消費の対象が「必需品」から「非必需品」へと変化していることを示している。

インターネット消費の利用者を見ると、「80後(1980年代生まれ)」と「90後(90年代生まれ)」が中心。うち、「90後」の特徴は、「娯楽主義」、「フレッシュなものが好き」、「個性的」で、遊んだり楽しんだりすることが大好き。テーブルゲームや美食、夜遊びを好み、「2次元」(アニメ・漫画・ゲーム)など、バーチャルの分野にお金を使うことを惜しまない。それに対して、「80後」は「家庭」に重きを置き、ネット財テクやネット不動産、ネット通販などをよく利用しており、インターネット消費の主力だ。閲覧しているコンテンツを見ると、「80後」は運動や旅行、ファッション、不動産などがテーマのコンテンツを好んでいる。また、ショッピングの分野では、大型家電や自動車用品、子供服など、家庭関連の商品を好んでいる。「80後」のインターネット消費者の特徴を見ると、家庭中心で、高品質、情報を求めていることが分かる。

男女別に見ると、「90後」の男性は、ゲームや旅行、トレーニング、テクノロジーなど、「遊び」に関係した商品を好んで購入している。一方、「90後」の女性は、バーチャルやアイドル関係、健康関係など、「娯楽」関連の商品に好んでお金をかけている。それに対して、「80後」の男性は、自動車や不動産、投資など、大きな金額を動かしており、「80後」の女性は、教育やマタニティ・ベビー用品、健康などにお金をかけている。(編集KN)

 

「人民網日本語版」2016年12月9日

 

 

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