「これまでに中国の23省を訪問した。コンサートの時は毎回、中国の曲を1、2曲演奏する」-カナダのピアニスト・ロジャー・ロードさんは、「私の前世は中国人かパンダだったに違いない」と話す。如意棒を操る孫悟空に惹かれ、漢字にも夢中になっていったというハンガリーの女性・カルサイ・スザンヌさんは十年以上の時間をかけて、優秀な中国語教師になったという。中国新聞網が報じた。
中国政府が、中国語や中国文化を広めるため世界各地で設置している孔子学院の大会が10日に開幕し、140の国や地域から集まった大学の学長や孔子学院の代表約2400人が参加した。
さまざまな国で中国の楽曲を演奏しているというロードさんは、同大会の開幕式で、雲南省のひょうたん笛の演奏家と共に同省の民謡「小河淌水(流れる小川)」を披露した。「1999年に初めて中国でコンサートを行ったのをきっかけに、中国の楽曲が好きになった」というロードさんは、中国の音楽からインスピレーションを得て、「中国音楽の貴重な宝」というタイトルのCDをリリースしているほか、中国文化を学ぶために、カナダ・ニューブランズウィック州の孔子学院に通い始めた。
「中国文化の花や中国語の花が、孔子学院、ひいてはカナダや世界中で開花している」というロードさんによると、ニューブランズウィック州の孔子学院では、5000人以上が中国語を学んでおり、「中国語を勉強するのは違う文化を知る機会になり、友達もたくさんできる」という。
「好きだから続ける」というロードさんは、「私欲のない親切心からサポートしてくれる全ての中国人に感謝している。好きだから、今後も中国文化を学び続ける」と話す。
一方、スザンヌさんは「如意(物事が思い通りになる)」という縁起のいい中国語名を持つ。彼女の中国との縁は、子供の頃に誕生日プレゼントでもらった孫悟空の絵が描かれた定規がきっかけだ。
「如意棒を操る孫悟空はとてもかっこいい。でも、私を夢中にさせたのは、その横に書かれていた四角のミステリアスなマーク」。スザンヌさんによると、その「マーク」とは「漢字」のことで、はるか遠くの中国に対する想像と期待が膨らんでいったという。そして、自分の街には中国語が分かる人がほとんどいないため、「絵を描く」かのように漢字を勉強したという。
「願いは絶対にかなう」。そう信じていたスザンヌさんは、2005年、念願だったハンガリーのエトヴェシュ・ロラーンド大学中国語学部に合格した。中国の黒竜江大学や復旦大学(上海)で学ぶ機会にも恵まれ、ハンガリー語と中国語で教える学校の中国語教師になった。「孫悟空」をきっかけに中国文化を愛するようになり、「孔子学院」で中国語を教えるまでになったカルサイ・スザンヌさんは、中国語のほか、書道や篆刻(てんこく)、太極拳などにも通じる「中国通」になっている。
「中国語は本当に難しいけど、世界においてその需要性はますます高まってきている。今まで経験したいろんな事が、自分の選択が正しかったことを証明している。中国語教師として、今後しなければならないことがたくさんある」とスザンヌさんは語った。(編集KN)
「人民網日本語版」より 2016年12月13日
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