上海証券取引所のブログ占豪の分析によると、FRBの利上げは中国に4つのメリットをもたらすという。
(1)米ドル建て債権が値上がりする。
中国には2兆ドル(約235兆2600億円)近い米ドル建て資産があり、米ドルの値上げは中国に米ドル建て資産の価値の上昇をもたらす。人民元の対米ドルレートを6元1ドルを起点として計算すると、7.2元まで値下がりした場合、値下がり幅は20%になり、2兆ドルの米ドル資産の20%は4千億ドル(約47兆560億円)だ。中国で過去数年間に人民元値上がりで生じた額面の損失が米ドル値上がりで基本的に相殺されている。
(2)中国の輸出が増加し、マクロ経済の成長を促進する。
(3)中国は一部の国の危機に資金を貸与して、関連国の資産の底値拾いを引き受けることができる。これと同時にこうした国々と政治的により強固な関係を築くことが可能になる。
(4)米ドルの利上げ後、人民元は利下げによる値下がり周期に入り、中国市場に人気が集まる。
米ドルが最終的に利上げを加速する戦略を取るなら、人民元は1~2年の間に値下がりによる利下げ周期に入ることになる。そうなると、人民元の対米ドルレートが上昇し、人民元建て資産に人気が集まり、大量の資本が中国に流入することになる。
人民網日本語版より2016年12月16日
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