新年を迎え、外交も新たな時期に入っている。習近平国家主席は15~18日にスイスを公式訪問し、スイス・ダボスで開催される世界経済フォーラムの2017年度年次総会に出席し、国連のジュネーブ本部、世界保健機関、IOCも訪問する。(人民日報「鐘声」国際論評)
国際情勢は複雑で変化に富み、国際構造には深い調整が行われている。世界経済は回復力が足りず、経済グローバル化は曲折を経ており、国際貿易・投資は低迷し、保護主義が台頭している。世界経済フォーラムの創始者シュワブ氏が述べたように「様々な試練が勢いを増し、様々な業種に影響を与えている。世界の全ての利害関係者が責任を担い、包括的協力を展開することが求められている」。
国際的影響力を持つ新興市場大国である中国がスイスでどのような新年の外交の歩みを踏み出すのかに、世界は注目している。スイスは中国にとって欧州の第7の貿易パートナー国であり、中国はスイスにとってアジア最大の貿易パートナー国だ。両国関係は踏み込んだ発展という良好な勢いを呈している。政治的相互信頼を強化し続け、経済・貿易、金融分野の実務協力を深化し続け、人的・文化的交流を日増しに活発化している。
毎年始め、世界の多くの重要人物がダボスに集まり、世界の大勢について議論する。2017年、世界は開放か保守か、協力か閉鎖か、変革か守旧かの十字路に立っており、世界は方向性を導く力を待ち望んでいる。中国の国家主席のダボス会議出席が焦点中の焦点であることは間違いない。
世界経済の成長を制約する根源的問題に対して、習主席がG20杭州サミットで世界に個別対策と抜本的対策を兼ね備えた、総合的な中国の案を示したことを人々ははっきりと覚えている。同案は成長の源泉を革新し、切り開くことに焦点を合わせ、発展空間の開放、拡大に着眼し、包摂的・実務的発展の基礎を強調し、権威ある声を発し、中国の答えを示すものであり、世界経済とグローバル・ガバナンスの前進の方向性を導いた。
「反グローバル化」、保護主義、地域協力の分断化といった重大な問題に対して、習主席がアジア太平洋経済協力会議(APEC)リマ会議で出した揺るぎない力強い答えを人々ははっきりと覚えている。「保護主義に活路はない」「われわれは一時の困難のために足を止めることはできない。経済グローバル化に参加する過程において、各自の発展の実践との結合を重視し、公平・公正の問題の解決を重視し、経済グローバル化のより包摂的で誰もに恩恵の及ぶ方向への発展をリードする必要がある」……
「現代世界では、各国は互いに依存し、苦楽を共にしている。われわれは引き続き国連憲章の趣旨と原則を発揚し、協力・ウィンウィンを核心とする新型の国際関係を構築し、人類運命共同体を構築する必要がある」。1年余り前、習主席はニューヨークの国連本部で行った重要演説は人々の共感を呼んだ。現在、世界では紛争問題、敏感な問題が絶えず、発展問題は依然際立ち、非伝統的な安全保障上の試練は一層厳しくなっている。こうした中、習主席の国連ジュネーブ本部、WHO、IOC訪問に、人々は人類運命共同体に対する中国の一層の考えを期待している。
習主席の今年初の外遊は、平和・発展事業に対する中国の変わらぬ追求を担っており、重大かつ深い意義を持つ。中国の特色ある大国外交が全面的推進の中でたゆまず新たな1ページを開くことを世界は目にする。世界も、中国の外交活動の中に、第13次五カ年計画の着実な推進の中に、中国の知恵、中国の案が世界に与える新たなチャンスをさらに目にすることを期待している。(編集NA)
「人民網日本語版」2017年1月11日
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