中国のコンテナ貨物を載せ、ギリシャのプレウス港から北上していた「中欧陸海快式聯運」(中欧陸海エクスプレス連絡輸送)の1番列車が1月29日、ハンガリーの首都ブダペストに到着した。続く2月5日には2番列車が無事到着した。
ピレウス港はアジア・中東地域から欧州への玄関口にあたるギリシャ最大の港で、中国国有海運大手の中国遠洋海運集団が昨年、買収し、中国と中東欧を結ぶ一貫輸送計画を進めてきていた。この列車は、その一貫輸送の一部で、中国が国策として進める新シルクロード経済圏構想「一帯一路」の一環でもある。
在ハンガリー中国大使館の関係者によると、今回の貨物は家具が中心で、浙江省の寧波港を船で出発し、ピレウス港に到着後、鉄道に切り替えてブダペストまで運ばれたという。全ルートで26日間かかるが、これまでのスロベニア・コペル港到着後、陸路でブダペストをめざすルートに比べると5~6日の短縮となる。
ハンガリーは中国にとって中東欧における貨物輸送の中継地であり、そのハブ機能は年々顕著になってきている。中東欧16カ国と中国を合わせた「16+1協力」という枠組みの旗艦プロジェクトとして、中国とハンガリー、セルビアの3カ国が共同で建設を進める「匈塞鉄道」(ブダペストとセルビアの首都ベオグラードを繋ぐ)が年内にも実質的な進展を得る見通しだが、建設されれば「中欧陸海快式聯運」に強い後ろ盾となり、中国製品の欧州市場におけるシェア拡大を後押しすると期待される。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年2月8日
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