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中国各地でパフォーマンス続ける無形文化財「火龍鋼花」

 

蒋子安さん(61)は今年の春節(旧正月、今年は1月28日)を湖北省武漢市で過ごした。「火龍鋼花」の世界に身を投じてからというもの、他郷で過ごす春節はこれで32回目になる。蒋さんは6日のインタビューで「大晦日に家族のそばにいることができず、悪いと思っている。しかし、観客に喜んでもらい、無形文化財をアピールすることは、ある種の責任のようなもの」と話した。中国新聞網が伝えた。

蒋さんは重慶市銅梁区出身だ。銅梁で生まれた「火龍鋼花」は千年近い歴史のある中国第1期の無形文化財で、「四川省・重慶市10大民間芸術のトップ」と呼ばれている。

「火龍鋼花」は今年の春節期間中は武漢市でそのパフォーマンスを行った。チームは計18人で、龍を操るのは10人。多くが20代の若者だ。火花(溶けた鉄の液体)を散らすのは8人で、年齢は50歳前後。雨さえ降らなければ毎晩2回パフォーマンスを行い、それが大晦日から旧暦の1月15日まで続く。蒋さんはチーム内の最年長者で、火花を散らす作業を担当する。

インタビューの当日、蒋さんらは夜闇の中、溶けた1500度の鉄と特製の液体を空高く打ち放ち、一瞬にして一面の「流れ星」を作りだした。

蒋さんは20代の頃から龍を操ってきた。年を取り体力の限界を感じた蒋さんは、40代から火花を散らす役割を引き受けるようになった。毎年、蒋さんはパフォーマンスシーズン以外には農作業に従事し、春節などのシーズンになるとパフォーマンスチームと共に「出征」する。今や中国のほとんどの地方を訪れたことがあるという蒋さんは「毎年の春節は書き入れ時なので、他郷で過ごすことがほとんどだ」と話す。

龍を操る舞龍隊の趙自強隊長(25)は「国家級の無形文化財である火龍鋼花を人々に知ってもらい伝承していくため、外に出る必要がある。私は16歳からこの世界に身を投じ、もう6年も実家で春節を過ごしていない。今流行りの言い方をするなら、いわゆる『春節も帰省しない族』と言ってもいいかもしれない。続けられる理由は火龍鋼花が大好きなのと、もっと多くの人に知ってもらいたいからだ」と述べた。

10人からなる舞龍隊のうち9人は銅梁出身の大学生で、それぞれ西南政法大学や重慶大学、西華師範大学などの学生だ。メンバーの一人、大学生の汪棋さん(21)は「銅梁の学校にはたくさん舞龍隊があり、誰でも龍を操れると言っても過言ではない」と話した。(編集YF)

 

 

「人民網日本語版」より 2017年2月9日

 

 

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