2010年以降のモバイルインターネット技術向上に伴い、スマートフォンやタブレットなどの端末がインターネット接続機器の主流となり、インターネットアプリサービスの市場が全面的に開かれて、新たに大量のニッチ市場が派生した。同時に、中国国内インターネット企業は10年以上にわたる急成長を経て、強固なイノベーション能力を備え、猎豹移動(チーターモバイル)やSHAREitなどに代表されるインターネット企業が海外へ進出。グーグルやアップルアプリストアなどのメジャープラットフォームを利用して、ニッチ分野でアドバンテージを得て海外で大規模なユーザー資源を急速に確保した。
ここ2年の間に世界のモバイルインターネット環境が全面的に成熟したことで潜在ユーザーが急増し、市場の需要は急拡大している。激しい市場競争は押し出し効果を生み、多くの中国インターネット企業が次第に海外へと重心を傾け始め、プリインストール、配布、広告タイアップなどの方法により、中国のインターネット企業はより素早く、低コストで、グループになって海外市場へ進出している。
なかでも、アリババグループ傘下の速売通(アリエクスプレス)、天猫国際(Tモール)、支付宝(アリペイ)、阿里雲(アリババクラウド)が海外展開を加速し始めた。2016年11月11日の「双11(ダブルイレブン、独身の日)セール」当日、アリエクスプレスでは3578万件の取引があり、うちモバイル取引の割合は58%を占めた。百度(バイドゥ)も国際化戦略を加速し、2015年には上半期の国際モバイル端末収入が上半期に比べ600%増加。現在のモバイル製品マトリクスをみると、世界各国・地域のユーザーは合計16億件、うちアクティブユーザーは4億件に上り、海外ユーザー数が中国国内ユーザーを上回っている。
艾瑞研究院と白鯨研究院は共同発表したリポートで、2016年7月時点で中国のインターネット企業6254社が海外市場向けにモバイルインターネットアプリを開発しており、中国のインターネット企業がこぞって海外進出する「大航海時代」を迎えたとの見方を示している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年2月9日
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