大手企業が2月14日の「バレンタイン商戦」を戦う中、かつては贈答品の主役の座にあったチョコレートが苦戦を強いられている。統計データをみると、2015年以降、チョコレート市場は2年連続で売上が減少し、中国の消費者のチョコ熱も冷めて、チョコレート大手は大きな壁に直面している。「北京晨報」が伝えた。
▽チョコレート市場の地位が低下
米チョコレート最大手のザ・ハーシー・カンパニーが今年2月初めに発表した2016年度第4四半期(10-12月)決算をみると、純利益が前年同期の2億2800万ドル(1ドルは約113.5円)から1億1700万ドルに減少し、約半分に減っている。中国市場は引き続きハーシーの「人に言えない痛み」で、同期の売上高は前年同期より16.6%も減少し、ハーシーは原因として「消費市場が全体的に低迷した」ことを挙げる。
14年はチョコレート市場の分かれ目になった年だ。これ以前には中国のチョコレート売上量は10数年連続で2けたの伸びを維持し、増加率は菓子類全般の増加率を上回り続け、シェアも18%前後まで上昇した。だが15年に始まった産業の調整により、チョコレート市場は2年連続で規模が縮小した。市場調査会社・智研諮詢が発表した「2016~2022年中国チョコレート市場運営情勢及び投資戦略の研究報告」によると、中国チョコレート市場の一人あたり平均消費量は世界平均を大きく下回り、15年になるとマクロ経済の増加ペースの鈍化を受けて、チョコレート売上高も低下し始めた。16年までに中国のチョコーレート売上量は全体で4%減少したという。
▽健康がチョコレートの敵
アナリストは、「中国チョコレート市場は2015年から低迷し始めた。これは主に『新常態』(ニューノーマル)の経済環境の影響によるものだ。健康や自然といった理念が中国の消費者の消費行動にますます影響を及ぼすようになり、チョコの販売量が減少を続けた。今やチョコは高カロリー、高糖分、不健康の代名詞だ。健康や体重を気にして、消費者はより健康的で自然な菓子類を選ぶようになっている」と指摘する。
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