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中国経済が質・効果向上の新段階に、製造業のデータも好転

 

中国工業・情報化部の苗圩部長は17日、国務院新聞弁公室が開いた記者会見で「中国は現在、世界一の製造大国、ネットワーク大国の地位を占めている。主要工業製品500種余りのうち220種余りの生産量が世界一となっており、製造メーカー56社が2015年の世界トップ500社ランキングに入った。また中国は世界最大の4Gネットワークを構築し、ネットユーザー数が7億3100万人に達した。世界インターネット企業の時価総額トップ10社に4社が入選している。中国の情報化・工業化の融合、軍民融合の深い発展が推進されている。『双創』(大衆創業、万衆革新)と『インターネット+』が大きな成果を手にしている。工業・通信業が安定運行を維持し、構造調整の改善が続いている。中国経済の発展の質と効果が高まり続けている」と説明した。中国網が伝えた。

さきほど国連貿易開発会議、欧州委員会などを含む多くの国際組織と金融機関が、中国経済の今後について強い自信を示した。モルガン・スタンレーが発表した最新の報告書は、次の5つの面から中国経済の先行きを楽観する理由を示した。(1)中国の消費構造に変化が生じており、消費が経済成長をけん引する主力になった。中国は世界最大の消費市場になっている。(2)サービス業が成長率の最も高い分野になる。(3)中国は高付加価値製造強国に向かい邁進している。(4)企業がモデルチェンジ・アップグレード、質と効果の向上に取り組み続けている。(5)過剰生産能力問題が解消されつつある。

17日の記者会見において、一連の工業製造・通信業界のデータも、この判断を力強く裏付けた。一定規模以上工業企業付加価値額が前年同期比で増加し、企業の収益率も上昇を続けている。生産者物価指数(PPI)がプラスに転じ、製造業購買担当者景気指数(PMI)が50以上で推移し、新規受注指数も安定的に上昇している。

具体的に見ていくとこうだ。(1)全国一定規模以上工業企業付加価値額は2016年に、前年比6%増となった。特に3月以来、各月の平均増加率が6%以上を維持し、工業成長の安定的な流れが目立っている。(2)全国一定規模以上工業企業は規模が拡大しているほか、利益も前年比で8.5%増となり、前年のマイナス成長の局面を打開した。企業の収益力も高まっている。業界別の利益増加率を見ると、医薬品は15.5%、電子製品は12.9%、化学工業は11.5%。(3)PPIは54ヶ月連続でマイナス成長だったが、9月よりプラスに転じ、12月には5.5%上昇した。工業分野ではデフレ圧力が大幅に緩和され、企業の今後の景況感と市場の自信を強めた。(4)PMIは昨年3月より、分水嶺となる50%以上で推移している。第4四半期の各月は51%以上となり、製造業の拡張の動力が強まり続けていることが分かる。また10月の新規受注指数は52.8%、11月は53.2%、12月は53.2%で、市場の回復が続いていることも分かる。

これらの見どころ満載の成績表は、中国製造業の全体的な規模と総合的な実力の拡大を示している。苗部長によると、中国は世界一の製造大国、ネットワーク大国の地位を占めており、新エネ車の年間生産台数が50万台以上に達し、2年連続で世界一になった。

供給側構造改革の推進を主軸とし、「中国製造2025」の発表と全面的な実施を推進する状況下、中国の工業革新力が大幅に強化されている。苗部長は有人宇宙船「神舟」シリーズの打ち上げ成功、無人潜水艇「蛟竜号」の開発成功、新型リージョナルジェット「ARJ21」の実用化、「長江三峡シップリフト」の世界記録更新などの高級設備の画期的な進展について紹介し、「中国の高速鉄道、原発、通信設備、多軸大型精密自動盤などはすでに、世界的な競争力をつけている」と表明した。

それだけではなく、中国の製造業とインターネットの融合・発展も、大きく前進している。スマート製造の水準が大幅に上昇し、一部のスマート製造新モデルの複製・普及が始まっている。苗部長によると、インターネットを基礎とする「双創」プラットフォームの高度成長により、企業のデジタル化デザインツールの普及率が61.8%に、重要作業フローデジタル制御率が45.4%に達している。

時代遅れの生産能力と過剰生産能力がスムーズに解消され、伝統産業の改造が加速し、戦略的新興産業が高度発展している。新業態・新モデルが次々と現れ、産業構造の改善が続けられている。戦略的新興産業は2015年に、国内総生産の8%前後を占めた。ロボット、モバイルネットワーク、クラウドコンピューティング、ビッグデータなどの産業が急成長している。

苗部長は、中国経済の「新旧原動力シフト」の問題をいかに処理すべきかという問題について、新興産業と伝統産業は決して対立しないと判断した。現在のハイテク製造業が占める割合は約12.4%で、つまり製造業の80%以上が伝統産業であることになる。新興産業の育成と発展は、伝統産業の改造及びアップグレードと同時に推進するべきだ。「伝統産業の改造とアップグレードにより、新たな高みに達すれば、新たな原動力になる。新興産業の育成と発展に取り組むと同時に、伝統産業の改造とアップグレードの手を一時も緩めてはならない。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年2月20日

 

 

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