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準空母で南中国海を航行、米国よりも沈静化を恐れる日本

 

ロイター通信の13日の報道によると、いずもは5月より南中国海を3カ月間航行する。これは戦後日本の同地域における、最大規模のシーパワーのアピールになる。日本がこれほど大々的に、大規模かつ長時間の活動を行うことには、どのような意図があるのだろうか。中国南海研究院北京分院の羅亮・研究員補佐は、この問題について次のように分析した。

日本は南中国海が沈静化する大きな流れを直視しようとしておらず、米国よりも南中国海問題の沈静化を恐れている。

王毅外交部長は第12期全人代第5回会議の記者会見で「南中国海は現在、沈静化に向かっている。誰かが風を起こし波を立て、再び事を構えようとしても人心を得ることがないばかりか、地域諸国から反発を受けるだろう。我々はようやく手にした安定情勢が、再び干渉され破壊されることを絶対に認めない」と述べた。ASEAN諸国が中国と共に「デュアル・トラック方針」による南中国海問題の解決に力を入れ、「南中国海行為準則」をめぐる交渉を積極的に推進するなか、日本が悪事のために奔走し、南中国海を中国に圧力をかけるカードとして放そうとしていない。これには2つの目的がある。

まずは大々的な航行により、日本の「政治大国」、海洋大国としての地位を高める。海洋資源空間と海上交通ラインの安全を守り、これを拡張し、日本のシーパワーの発展と運用を強化する。

さらに中国の近年の東中国海における主張と主権保護活動を認めようとせず、これにより東中国海の圧力を和らげようとしていることが分かる。中国外交部の陸慷報道官は、日本の南中国海の航行について、諦め切れないことほど哀れなことはないと一言で言い当てた。

安倍首相は就任後、いわゆる「積極的平和主義」を推進し、憲法の制約を破り、自衛隊の規制緩和に取り組み、自衛隊の活動の権限と範囲を拡大しようとしている。いずもは戦後日本が建造した最大の戦艦で、一連の指標は実戦向きの空母に近く、海外に侵攻する能力を持つ。これは真の意義での「護衛艦」ではない。今回の活動では海外に兵力を投入することが可能であり、戦後日本の同地域における最大級のシーパワーのアピールとされている。これはまた日本が軍事台頭の道で、「正常な国」に向かうための重要な一歩でもある。

日本はあれこれと策を練り、時期的な隙を突いた。中国は今年5月に北京で、「一帯一路」国際協力ハイレベルフォーラムを開く。中国は今年の最も重要なホスト国外交活動で、昨年のG20の成功に続き世界から再び注目を集める。日本はこの時期に南中国海で事を構え、南中国海周辺諸国と国際協力を展開しようとしている。これにより国際メディアの注目をそらし、フォーラムの影響力を弱め、日本の東南アジアおよびアジアにおける影響力をアピールする狙いがある。

日本の軍艦による南中国海の航行は、中日関係をさらに悪化させるだけだ。我々は日本の行為に対して、南中国海方面で力強く反撃を続け、東中国海方面でさらに一歩進む必要がある。日本は東南アジアで長年に渡り事業展開しており、その基礎を侮ることはできない。いずもがフィリピンから招待され、スービックに寄港することについて、我々は地域諸国間の正常な防衛協力を尊重・理解する。ドゥテルテ大統領はいずもに乗艦するかについて「時間があれば(行く)」と答え、短い言葉で意を尽くした。これは中国人がよく口にする「今度時間があれば食事でも」と同じだ。

今年は中日国交成功化45周年で、来年は中日平和友好条約締結40周年だ。両国関係は重要な歴史の節目を迎えている。日本はこの時期に中国と向き合い、チャンスをつかみ、実際の行動により中日の4つの政治文書と4つの原則的共通認識を守り、両国関係の積極的な面を拡大するため努力しようとしていない。消極的な面を拡大し、南中国海で事を構え「海外派兵」し、堂々と歴史に逆行しようとしている。日本は大きな代価を支払うことになるだろう。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年3月15日

 

 

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