インドの英字紙『Indian Express』(電子版)は25日、次のように伝えた。
中国初の国産大型機が重要技術の評価を終え、初飛行に向け準備を整えた。中国はボーイングやエアバスなど、西側諸国の航空大手の支配的な地位に挑戦しようとしている。本社を上海に置く航空機製造メーカー、中国商用飛機有限責任公司(COMAC)によると、中国各地の航空業専門家63人でつくる評価委員会は、C919(双発ナローボディ機。サイズはエアバスA320、ボーイング737に近い)が、初飛行に向け技術準備を整えたと判断した。
同機の設計目的は、エアバスやボーイングなどの競合他社との競争だ。COMACによると、専門家は7つのチームに分かれ、同機の設計・構造・性能を評価。彼らは実験室、機内、低速滑走の試験を行った。
同委員会によると、C919は技術的に飛行に適しているが、初飛行前に電磁両立性や滑走テストの検証を受ける必要がある。同機は2015年に製造。COMACは技術評価前、機内システムの取り付け、主な静的試験、システムインテグレーション試験を完了した。
C919の座席数は150以上で、標準航続距離は4075キロ。報道によると、アップグレード済みのエアバスA320、新型ボーイング737と競争することになる。エアバスA320とボーイング737は現在、市場を独占している。中国の新型機への需要が拡大することを考え、エアバスもボーイングも中国に工場を設立している。
エアバス中国法人は年初、中国の事業者に153機を交付したと発表した。100機を超えるのは7年連続。ボーイングは最近、中国が今後20年間で6810機の新型機を必要とし、1兆ドルの支出が生じると見積もった。昨年末時点で21社が、C919を500機以上予約している。COMACは2000機の販売を見込んでいる。
中国初の国産リージョナルジェット機「ARJ21」が、昨年6月に就航した。
独デア・シュピーゲル誌(電子版)は25日、次のように伝えた。
中国の財団が2010年より、エアバスA320、ボーイング737と競争を展開できる大型機の開発を開始した。この双発機は現在、初のテスト飛行に通じる道の、重要な障害を取り除いた。
中国は自国の航空産業を構築する取り組みで、小さいが重要な一歩を踏み出した。国営通信社の新華社は25日、C919が重要な技術試験を終え、エアバスA320やボーイング737と競争する製品になると報じた。
この初飛行は、COMACが待ち望んでいたことだ。同機の開発で、再三延期が生じていたからだ。当初の計画では2014年に初飛行を実現するはずだったが、さまざまな問題により延期を余儀なくされた。2015年11月の盛大なPRイベントでは、今後数カ月内にテスト飛行を行うと発表されたが、最終的には延期された。
COMACの金壮竜会長は同機の開発を「中国産航空機の研究開発の歴史における重要な一里塚」と位置づけている。中国は長年に渡り、エアバスとボーイングへの依存を減らそうと取り組んできた。中国は現在、両社と競争しようとしている。
このC919は中国で組み立てられるが、外国企業もその生産の過程で重要な力を発揮する。エンジンはアメリカのGE・アビエーションとフランスのスネクマの合弁事業である、CFMインターナショナルが供給。着陸装置と気流管理システムは独リープヘル製。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年3月28日
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