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国家級新区、経済特区、開発区、自由貿易区の違いは?

 

 

▽各種の「区」にどんな違い?

【国家級新区】

国家級新区は主に行政の区画調整における一種の措置であり、中央政府が認可設立し、対応する関連政策が整えられる。地理的範囲は小さく、通常は1つの市の中の一部の地域を指す。

「国家級新区」の配置では新区の建設を通じて地域の発展を牽引するにはどうすればよいか、地域の成長極になるにはどうしたらよいか、地域全体の発展情勢を変化させ、波及効果を及ぼすにはどうしたらよいかをより多く検討する。たとえば上海の浦東新区は長江デルタ地域、南東沿海と長江沿岸の経済成長に対してさまざまな牽引の役割をする。重慶の両江新区の場合は、重慶全域の経済成長と発展に対する牽引効果が明らかだ。

河北雄安新区を加えると、現在、国家級新区は全部で19か所になる。

【経済特区】

改革を安定的に適切に推進するため、中国はこれまでずっと局地的なテスト事業を先に行い、後で経験を押し広める漸進式改革戦略を採用してきた。

改革開放の初期には、深センや珠海などいくつかの経済特区を設立し、区内では特殊な政策を実施した。総合改革試験区と特区は性質が似ているが、「試験」の中身はよりはっきりしている。都市と農村のバランスのよい発展の問題についての試験、資源環境問題についての試験などがある。

【開発区】

「経済技術開発区」は産業発展のルールと地域発展の規律に着目する。

特に1980~90年代には、異なる産業同士でどのように補完しあい、産業集積の優位性を際立たせるかという問題をめぐり、政府が大きな役割を発揮した。パークに入居した企業は一定の優遇政策を適用され、たとえば工業用地の提供で優遇されたり税金が減額されるなどした。

【ハイテク区】

「ハイテク産業開発区」の多くは産業発展の規律に着目したものだ。ハイテク産業は発展の初期段階は政府からの支援を受けて育てられる必要がある。

科学技術部(省)は「ハイテク区」への介入で産業指導リストの細分化まで行っており、これは言い換えれば、どの地域のハイテク区でどの産業を重点的に発展させるかについて、明確な規定があるということだ。

【自由貿易区】

自由貿易区は自貿区ともいい、区内の生産・貿易・投資活動に適用される関税、審査認可政策、管理政策が他よりも柔軟だ。

各種の「区」は相互に排斥しあうのではなく、1つの地域に同時に複数の「区」が存在することが可能だ。

▽雄安新区は一般的な意味の新区ではない

北京・天津・河北共同発展専門家諮問委員会の■(おおざとに烏)副委員長(中国工程院院士)はメディアの取材に答える中で、「雄安院区は北京の非首都機能を分散させる上での集中受け入れ地であり、首都を中核とした世界レベルの都市クラスターの配置、北京・天津・河北の空間構造の調整において重要な役割を果たすことになる」と述べる。

雄安新区の設立を通じて、人口・経済密集地域の最適な開発の新モデルを模索することになる。

ここからわかることは、雄安新区は一般的な意味での新区ではなく、その1番目の位置づけは北京の非首都機能の分散に対する集中受け入れ地であるということだ。

中国国際経済交流センターの張燕生首席研究員は、「深セン特区の使命は世界を中国に進出させ、中国を世界に溶け込まるため、窓口と架け橋の役割を果たすことにある」との見方を示す。

浦東新区で最も需要なことは金融の発展と国際化だ。雄安新区が使命として受け入れるのは革新であり、今後、中国が革新型現代化国家になるための心臓部分となり、中国の「シリコンバレー」になることは確実だ。

中国社会科学院の陳耀研究員によると、「かつて浦東新区は政策的に最も優遇されたエリアであり、『特区よりも特別』などと言われた。よって雄安新区は『特区』モデルで発展する可能性が高いといえる」との見方を示す。

雄安新区の将来的な計画面積は2千平方キロメートルを超え、深センに相当し、浦東よりも大きい。だからこそ未来の牽引力を軽視することはできないのだ。

雄安新区は要求を踏まえて、グリーンで生態環境に配慮した住みやすい新たな都市エリア、革新が発展を駆動する先進エリア、バランスよく発展するモデルエリア、開発発展の先行エリアになることが予想される。このような発展構想は深セン特区や浦東新区と同じで、都市の発展のために新たな発展を模索するルートを提供し、将来はより多くの地域での分散や受け入れをめぐって模範的な役割を果たすことが予想される。(編集KS)

 

「人民網日本語版」2017年4月7日

 

 

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