中国は開放を進めるなかで、大局に注目しつつ小さい事から取り組み、周辺国との戦略的リンクを強めて実質的な相互接続を推進している。インドネシア・ジャカルタ-バンドン高速鉄道、中国-ラオス鉄道、中国-タイ鉄道、ハンガリー-セルビア鉄道、グワダル港などの重大プロジェクトが順調に進行、もしくは建設・操業を行う。国際貿易「シングルウインドウ」の建設や、ビジネス制度改革の大胆な模索、事中・事後の監督管理強化とネガティブリスト管理実行などの新手法が、貿易の自由化、利便化を促進。また、外資企業の投資参入基準をさらに緩和し、対外開放の分野と範囲を拡大した。国際的な生産能力協力の推進には、国内の装備・技術・標準・管理・サービスの走出去(海外進出)を伴う。アジアインフラ投資銀行とシルクロードファンドの設立発起は、「一帯一路」周辺国のインフラ施設建設向けに資金支援につながる。「一帯一路」の建設に伴い、中国のハイレベルな開放がイノベーション・活力・連動・包括の世界経済構築を推進した。
「一帯一路」建設には、発展途上国も先進国も積極的に参加している。2016年の中国の「一帯一路」周辺国に対する直接投資額は145億米ドルに上った。中国企業はすでに周辺20カ国超で56カ所の経済貿易協力区を設立し、投資額は累計で185億米ドル超に上り、当事国に約11億米ドルの税収と18万人の就業ポストをもたらした。また、周辺国との安全保障協力の強化や、各種リスクの共同コントロールを通じ、各国民の福祉を向上させた。
「一帯一路」建設は、利益の融合を図り、多層にわたる長期有効な協力システムを模索し、世界的な発展格差の縮小や共同繁栄の実現、苦楽を共にする人類運命共同体の設立、互恵協力・ウインウインの確立、平等・相互扶助の世界発展を目指す大事業で、経済グローバル化の健全な発展を推進する新たなエンジンとなった。(文:楊正位 国家行政学院発展戦略・公共政策研究センター主任)
チャイナネットより2017年4月24日
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