第7回北京国際映画祭がついにフィナーレを迎え、23日、北京市懐柔区国家中影デジタル製作基地で閉幕式が行われた。閉会式当日には天壇賞にノミネートされた日本映画「カノン」の雑賀監督と女優の鈴木保奈美がレッドカーペットに登場した。
閉幕式を前に、雑賀監督と鈴木保奈美さんにメディア数社によるグループインタビューが行われた。
18年ぶりの北京訪問
日本ドラマ史上においてラブストーリーの金字塔とも言える1990年代放送の「東京ラブストーリー」の主役・赤名リカ役を演じ、日本のみならず、中国でも爆発的な人気を集めた鈴木保奈美さん。今回は18年ぶりの北京ということで、その変化に、「18年前と比べて、大きな建物増えて、町並みがとても綺麗になっている」と振り返る。また、「前回は万里の長城と故宮を観光したが、今回は映画『カノン』のPRをメインに来たので、観光の予定はない。ただ京劇を見てみたい」と話した。
「メイクをしないことが一つのメイク」
映画「カノン」では、アルコール性認知症を患った母親役を熱演した鈴木保奈美さん。役作りのため、撮影はノーメイクで行われたと言う。ノーメイクで撮影に臨んだ理由として、「認知症の状態で施設にいて、自分のことも、娘のこともわからない状況できれいにメイクをしている方が不自然だと思った。映画のスクリーンはテレビよりアップになるので、メイクをすればかなり目立ってしまう。メイクをしないことが一つのメイクだと思いノーメイクでの撮影に至った」とその思いを語った。
「今後もいろいろな役を演じたい」
幅広い役柄を演じてきた鈴木保奈美さんは、作品選びのこだわりについて、「自分が観客として見てみたい作品、他の女優が演じたら悔しいと思う作品、共演者や監督に興味があって、一緒に仕事をしたいと思う作品の3点を重視している」とした。また、今後演じてみたい役柄については、「今後はこれとは言わず、幅広く演じていきたい。体を動かすのが好きなので、体を動かすような役、例えばカンフーなどにも挑戦してみたい」とチャーミングな一面もみせてくれた。
映画「カノン」は天壇賞受賞は惜しくも逃したものの、中日国交正常化45周年記念イベントの一環である「2017北京・日本映画週間」は、中日両国の映画界の交流と文化の相互理解促進に大きく貢献した。(文・洪東実)
「人民網日本語版」より 2017年4月25日
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