初の国産大型旅客機「C919」がまもなく大空に駆け上がる。開発を担当した中国商用飛機有限責任公司はこのほどC919の機内、コックピット、外観の写真を公開した。新華網が伝えた。
C919は中国で初めて国際基準に則って研究開発され、独自の知的財産権を保有する大型旅客機で、5日に上海浦東国際空港から初飛行の予定だ。天候条件が整わなければ延期になる。
C919の基本タイプは2種類あり、全席エコノミークラスタイプは168席、エコノミー・ビジネス混合タイプは158席。標準設計航続距離は4075~5555キロメートルで、大型旅客機の入門機という位置づけだ。
現在、C919には世界の企業23社から570機の購入予約が入っている。平安国際融資租賃有限公司の予約数が50機と最多で、その他の主要顧客には農銀金融租賃有限公司、工銀金融租賃有限公司、中信金融租賃公司、中国国際航空公司、中国東方航空公司、中国南方航空集団公司などがあり、購入予約の契約書はすでにサイン済みだ。
2007年に大型旅客機の研究開発を行う重大科学技術特定プロジェクトが正式に成立し、15年にはC919の第1号機が中国商用飛機公司の組立製造センターで組み立てを終えてラインオフし、このたびついに初飛行にたどり着いた。国産大型旅客機が青写真の段階から青空を駆け上がる初飛行に到達するまで、実に10年の歳月を要した。
中国にとって、C919は単に主要路線を運航する旅客機というだけの存在ではなく、中国の民間航空が海外からの輸入に頼らなくなったことを意味するものであり、また中国の航空機製造が独自の研究開発という大々的発展の道を真に歩み始めたことを意味するものだ。C919の初飛行が成功し、大量生産が実現すれば、川上から川下の産業の発展が促進され、技術力の高い大勢の人材の就職問題が解決され、航空産業の人材が鍛えられ、経済発展が牽引されて、「中国製造」(メード・イン・チャイナ)の新たな名刺になり、ひいては「中国製造」の国際的な地位や影響力を引き上げることになる。(編集KS)
「人民網日本語版」2017年5月4日
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