北京APEC首脳会議、G20杭州サミットに続き、中国を外交の舞台とした「一帯一路」国際協力ハイレベルフォーラムが、近く北京で開幕する。
2000年以上前の古代シルクロードの駱駝の鈴の音が、時空を超えて響き合う。新たな時代に奏でられる「一帯一路」の交響曲が、経済グローバル化の時代の流れに融け込んでゆく――。
◆協力プラットフォームの構築、対外開放の新たなページを開く
長江河口にある上海洋山港。内陸の西部で生産された自動車部品などが、重慶から長江を東に向かう定期船で運ばれ、洋山港を経由して、中東、アフリカ、南米へ向かう。
洋山港の貨物取扱量は上海の対外貿易定期航路全体の約半分に上る。洋山港は建設後15年を経た今、孫文の「建国方略」にある「東方大港」100年の夢を実現している。定期航路の到着するアフリカは、600年以上前に行われた明の時代の南海遠征「鄭和の西洋下り」の最遠端にある。
世界の発展協力の新たなプラットフォームとして、「一帯一路」イニシアチブは中国の対外開放の枠組みを再構築し、中国を再び世界に向かわせようとしている。
対外開放の末端部にあった中西部地区は、国際定期航路や大陸横断鉄道の延伸により、開放の最前線となった。
中国の開放は、「一帯一路」計画により、新興市場、発展途上国、モデル転換の途上にある国々にまで拡がっている。
◆時代の潮流に順応、経済グローバル化の新たな道へ踏み出す
4月のある晩、エチオピアの首都アディスアベバで、緑と白のライトレールが高層ビルの間を走り抜けた。中国企業が建設・運営するライトレールは、以前は夜8時に眠りに入っていた都市に活気をもたらした。
「ライトレールで我々の旅はよりスピーディーで、清潔、快適になり、生活に現代化の息吹をもたらした」と、地元の女性は語る。
「協力と互恵」、これが今回のサミットフォーラムのキーワードだ。中国と沿線国の連携協力の強化、共同的繁栄と発展への心の声を表す。
「一帯一路」は3年の時を経て、全面的推進、実務協力の新たな段階に入った。政策の意思疎通、基盤施設の相互接続、資金融通、貿易円滑化、人々の相互理解などの面で、予想を上回る進展と成果を実現した。
◆発展の合意形成、「一帯一路」が「運命共同体」の新たな実践の道を拓く
ケニア北部のモヤレの道路沿いの大地に真新しい小学校が建てられた。200人余りの子供たちが明るい教室で朗読する声が聞こえてくる。
中国企業の支援を受けて建設されたこの小学校は、ここ数十キロ圏内で唯一の学校だ。
「中国の『一帯一路』イニシアチブを機に、アフリカ諸国は自国のハードパワーとソフトパワーの向上を実現し、人々は生活の中で喜ばしい変化を確かに感じ取った」と、ケニアナイロビ大学のMacharia教授は語る。
昨年末、第71回国連総会本会議の決議に初めて「一帯一路」イニシアチブが明記された。年初には、国連安保理が第2344号決議に「人類運命共同体の構築」という理念を初めて盛り込み、「一帯一路」建設などを通じた地域経済協力の強化を呼びかけた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年5月4日
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