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「一帯一路」イニシアチブが中越の輝かしい未来をつくる

 

聞き手=張輝 写真=沈暁寧

在越中国大使・洪小勇氏
「一帯一路(シルクロード経済ベルトと21世紀海上シルクロード)」イニシアチブが提唱されてから3年余りの時間が過ぎ、ますます多くの国と地区がこの構想に応じる中、ベトナムも「21世紀海上シルクロード」の沿線諸国として、「協力・ウインウイン」の思想を提唱する「一帯一路」イニシアチブに対し興味を示した。

「一帯一路」の枠組みの中でベトナムは社会と経済の発展と庶民の生活のどのような分野でその恩恵を授かれるのだろう。中越双方は協力を通じてどのようなウインウインを達成できるのだろうか。この問題に対して先日、中国外文出版発行事業局(中国外文局)が組織した人民中国雑誌社を含む連合取材チームは在越中国大使の洪小勇氏に話を聞いた。

――中越両国の経済貿易交流の発展状況はどうですか?両国の経済はどの分野で相補関係を発揮していますか?

洪小勇氏 経済貿易協力は一貫して中越関係を構成する重要な一部です。中越間の貿易はベトナムの対外貿易でずっとトップの地位にあり、中国は13年間連続してベトナムの最大の貿易パートナーです。昨年はベトナムも東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国の中で中国最大の貿易パートナーとなり、両国の貿易額は982億ドルに達しました。その他に投資の分野では今年の第1四半期においてベトナムに投資した38の国と地区のうち、中国は第3位でした。経済的な密接なつながりが、中越が両国関係を発展させる重要な絆となっています。

中越両国の経済に存在する相補性は主に両国の発展段階と生産要素の構造の違いによって決まります。ベトナムは現在力を上げて工業化を速めていますが、工業製品のオリジナル部品を製造、生産することはできません。例えば、ベトナムは電話機の多くの部品を中国から輸入しています。また、ベトナムで服飾加工をする際の布や染料なども中国から輸入する必要があります。中国の潤沢な資金、先進的な技術と設備、豊富なマネジメント経験はベトナムの社会と経済の発展に急を要するものです。そしてベトナムは人口ボーナス期にあり、労働者の質も比較的高く、潜在市場も大きいなどの特徴があり、中国企業が持続的な発展をする上でのメリットを提供しています。そのため双方の経済における相補性は非常に強いといえるのです。

この他、外向き型経済であるベトナムは国際社会に溶け込んで発展する戦略を取っています。中国も同様に改革開放の道を歩んでおり、その発展段階はベトナムのはるか先を進んでいます。そのため、多くのベトナム人は中国に経済発展の経験を学ぶべきだと示しており、さらにベトナムが工業、農業、電力事業、インフラなどの分野で中国と密接な協力を結んでいる点を加えると、中国企業の参加はベトナムの発展レベルを上げることにつながるのです。

――中国が「一帯一路」イニシアチブを提唱して以来、両国は共同建設の面でどんな進展がありましたか?現在、すでに成果は出ていますか?

洪 「一帯一路」イニシアチブは国際的に広く賛同を得る中、ベトナムでも必然的に注目されました。2015年11月には習近平国家主席がベトナムを訪問し、今年初めにはベトナム共産党中央委員会のグエン・フー・チョン書記長が中国を訪問しました。両指導者は会談で「一帯一路」イニシアチブとベトナムの発展戦略を結び付けることを確認しました。双方の関連部門がそれに対し協議している最中であり、両国政府も生産能力の協力に関する覚書に署名しました。政策の面において両国政府が協力する目的は非常にはっきりしています。具体的なプロジェクトに関しても大きな進展と顕著な成果を挙げました。

現在、中国の会社が中国の資金、技術、設備、基準を使ってハノイにベトナムで初となる、ライトレールを建設しています。ベトナムのビントゥアン省では中国南方電網グループがビンタン石炭火力発電所の一期工事を請け負っています。その発電所の工事が終わればベトナム南部の問題を効果的に改善することになるでしょう。中国の民間紡織企業である天虹グループもベトナムのバクニン省に工場を造り、7000人以上の雇用機会を創出し、その省の一大納税会社となりました。

この他にも中国企業を中心とした投資家がベトナム南部のティエンザン省に建設した龍江工業パークもほとんど完成し、すでに36社の企業が進出しています。ベトナム北部のハイフォン市では深圳・ハイフォン経済貿易協力エリアをつくっている最中で、このエリアが完成すれば年間十数億ドルの生産額になる見通しです。

中越には1500キロ以上の国境線が横たわり、ベトナムの七 つの省が中国と隣接しています。現在、両国の協力は主にインフラ整備、電力事業や製造業に集中しています。通信業、eコマース、物流や金融などのサービス業分野においても互いの利益になる協力機会がまだたくさん存在しています。

 

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