中国の習近平国家主席は2013年、「シルクロード経済ベルト」と「21世紀海上シルクロード」の共同建設という重大構想を提出し、古代のシルクロードの輝かしい記憶を現代の世界によみがえらせ、国際社会の幅広い注目と積極的な呼応を得た。
それから3年余りの間に、「共に話し合い、共に建設し、共に分かち合う」を原則とし、「平和・協力、開放・包摂、相互学習・参考、互恵・ウィンウィン」というシルクロード精神を導きとし、運命共同体と利益共同体の構築を協力目標とし、「一帯一路」の建設は、「無から有」、「点から面」へと広がり、予想を上回る進捗と成果を収めた。
ウィンウィン・共有 人類運命共同体を構築
習近平主席は2013年3月、モスクワ国際関係学院での講演で、「この世界は、各国の相互関係、依存の度合がかつてなく深まっており、人類は同じ地球村で暮らし、歴史と現実とが入り交じる同じ時空の中で生きており、ますます『あなたあっての私、私あってのあなた』という運命共同体となりつつある」という理念をはっきりと世界に伝えた。
その後の上海協力機構サミットや中国・アラブ諸国協力フォーラム、ボアオ・アジアフォーラム、第70回国連総会、G20サミット、アジア相互協力信頼醸成措置会議第5回外相会議、さらには世界経済フォーラム2017年年次総会で、国と国との運命共同体から地域内の運命共同体、さらには人類の運命共同体まで、習近平主席は、この主張をはっきりと繰り返し論じてきた。
習近平主席が提唱・推進する「一帯一路」は、利益が重なるより多くの分野を見つけ、「友達の輪」を拡大し、「中国の発展と沿線国の発展を結合し、中国の夢と沿線各国の人民の夢とを結合する」ことを意味する。習近平主席は、「協力・ウィン・ウィンを核心とした新型国際関係の構築を推進し、国際秩序と国際体系のより公正で合理的な方向への発展を推進し、人類運命共同体の建設を推進する」ことが必要だと強調している。
互恵協力 中国の構想が沿線国に恵みをもたらす
「一帯一路」は、中国だけの独奏ではなく、沿線国による合唱である。
習近平主席は、「皆さんが中国の発展という列車に乗ることを歓迎する。急行列車に乗ろうというのも、便乗しようというのも、我々はみな歓迎する」と述べている。
「一帯一路」は、世界で人口の最も多い互恵・ウィンウィンの運命共同体であり、東ではアジア太平洋経済圏を引っ張り、西では欧州経済圏に接し、アフリカを貫き、ユーラシアを囲んでいる。カバーする国は60カ国余り、人口は40億人以上にのぼり、世界で距離の最も長く、潜在力の最も高い協力ベルトとなる。国際通貨基金(IMF)の予測によると、「一帯一路」沿線国・地域の貨物貿易総額は2020年までに19兆6千億ドルに達し、世界の貨物貿易総額の38.9%を占める見通しだ。
習近平主席は今年1月、世界経済フォーラム2017年年次総会で、「一帯一路」のここ3年余りの成果を世界に示した。積極的な呼応・支持を表明した国・国際組織は100余りを数え、中国と協力合意を締結した国・国際組織は40余りとなり、「一帯一路」の「友達の輪」は拡大を続けている。沿線国に対する中国企業の投資は500億ドル以上にのぼり、一連の重大プロジェクトはすでに現地で実行に移され、各国の経済発展を引っ張り、大量の雇用を創出している。中国が提唱した「一帯一路」は、世界にその恵みを及ぼしている。
地域の架け橋に 「五通」でさらに緊密な協力実現
シルクロード経済ベルトと海上シルクロードの再興のねらいは、その連結という役割を再生・強化し、地区間に便利な疎通の橋を架けることにある。習近平主席は、「シルクロード経済ベルト」の構築にあたっては、協力モデルを革新し、「五通」(政策の疎通、道路の連結、貿易の円滑化、通貨の流通、人心の通じ合い)を強化し、点によって面を引っ張り、線から面への拡大をはかり、地域の大規模な協力体制を徐々に形成する必要があると指摘している。
2015年3月28日に国家発展改革委員会と外交部、商務部が共同発表した「シルクロード経済ベルトと21世紀海上シルクロードの共同建設推進のビジョンと行動」では、政策の疎通と施設の連結、貿易の円滑化、資金の融通、人心の通じ合いが協力の主な内容とされている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年5月12日
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