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日本がAIIB参加に意欲 孤立を懸念?

 

日本の安倍晋三首相は最近、アジアインフラ投資銀行(AIIB)への参加を意識した発言をするようになり、「環境への影響などの疑問点が解消されれば(参加について)前向きに考える」などと述べている。このほど北京で行われた「一帯一路」(the belt and road)国際協力サミットフォーラムに参加した自民党の二階俊博幹事長は、「日本は早期に参加を決断すべきだ」との考えを示した。中国新聞網が伝えた。(文:孫興傑氏<専門家>)

同フォーラムの開催期間中にも、AIIBは参加国が増加して77ヶ国になり、グローバル多国間金融機関としては、日本が主導するアジア開発銀行(ADB)を上回った。

現在のメディアの注目度にしても、将来のグローバル経済ガバナンスにおける役割にしても、AIIBがADBを超えることにいかなる問題もない。

参加を拒絶すること、それは日本が孤立することを意味する。

5月初め、第50回ADB年次総会で、日本政府は冷たい秋風が吹くような感覚を味わい、ADBの増資問題も多くの困難に直面した。中米両国は主要メンバーであり、特に米国は最大の出資国でありながら、ADBの活動をさほど重視していない姿勢がかいま見られ、総会にも次官級の代表を派遣するにとどめた。

客観的にみて、トランプ大統領の就任後、米日の経済関係は大きく変化した。トランプ大統領がTPPからの離脱を決めたことは、実際には中国を排除したハイレベル自由貿易合意を放棄したということだ。安倍首相は米国抜きのTPP発効を目指すが、実行可能性も実現可能性もない。

中米首脳会談の後、両国関係は急速に温まった。特に両国は経済貿易問題で、両首脳がトランプ氏の別荘「マール・ア・ラード」で会談する中で提起された貿易不均衡解決のための「100日計画」が早期に成果を上げ、両国が農産品貿易、金融サービス、投資、エネルギーなど各分野で共通認識に達し、今後は「中米経済協力1年計画」についても話し合うことを目指すとの考えを同じタイミングで明らかにした。米国は「一帯一路」フォーラムにも代表団を派遣した。このようにして米国がAIIBに参加する可能性がこれまでになく高まり、これが無言の圧力となって日本を苦しめている。

主要7ヶ国(G7)のメンバーをみると、米日以外はすべてAIIBに参加しており、これで米国が参加するようなことになれば、日本は非常に困った立場に追いやられる。

AIIBはすでに運営がスタートしており、「一帯一路」イニシアティブはグローバル経済ガバナンスの構成要素として重要性を増している。日本はアジアの経済大国としてゼロサムの姿勢で中国のイニシアティブに直面する必要はない。中日は経済的に相互補完性があり、特に国際生産能力協力で手を取り合って第三国市場を開拓することに、巨大な潜在力と可能性がある。

アジアの経済発展はどこかの国の一人芝居ではなく、世紀の一大饗宴だ。どの国にもそれぞれの貢献の仕方があり、ADBは饗宴の一部分に過ぎない。(編集KS)

 

「人民網日本語版」2017年5月18日

 

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