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李克強総理の訪欧、中国とEUの相互交流に新たな期待

 

李克強総理が5月31日から6月2日にかけてドイツとベルギーを公式訪問する。ドイツでは中独首相年次会談、ブリュッセルでは第19回中国EU首脳会談を行う。中国の総理が3日間に2カ国を訪問し、2つの大きな会談を行い、30近くの活動に出席する。中国EU間の最新の相互交流に各方面は期待を寄せている。中国新聞社が伝えた。

定期会談制度は中独交流の特徴の1つだ。2004年に両国は首相年次会談制度の発足を発表。現在までに政府間協議を含む70余りの二国間協議協力制度を設けた。中国の梅兆栄元駐ドイツ大使は定期会談制度について、双方の政治的相互信頼の強化、実務協力の深化、中独関係の不断の前進にとって非常に積極的な役割を持つと考える。

こうした中、中独関係はめざましい発展を遂げている。中国側の統計では2016年に二国間貿易額は1512億9000万ドルに達し、ドイツはEUにおける中国最大の貿易パートナーとしての地位を保った。昨年、中国は初めてドイツ最大の貿易パートナーとなった。李総理の今回の訪問は両国関係にとって「錦上花を添える」ものだ。中国の王超外交副部長(外務次官)は「双方は訪問期間に一連の協力文書に調印し、中独協力の幅の広さと水準の高さを存分に示す」と明かした。

2013年に総理に就任して以来、李総理は毎年メルケル首相と会い、緊密な仕事上の関係と個人的友情を築いてきた。両首相はかつてベルリンで共にスーパーマーケットを歩き、頤和園で「散歩外交」を繰り広げた。李総理は郷里でメルケル首相をもてなしもした。今回の訪問では、両首相の新たな相互交流が大きな注目点だ。

李総理は訪独後、ブリュッセルでトゥスク欧州理事会議長(EU大統領)、ユンケル欧州委員長と第19回中国EU首脳会談を行う。中国側によると双方は中国とEUの全体的関係について意見交換し、双方関係発展の大計を共に話し合い、中国EU関係の健全で安定した発展を推し進める。

中国EU首脳年次会談は双方の最高レベルの政治対話制度だ。中国の張援遠元駐ベルギー大使は、年次会談がすでに18回行われたこと自体が双方関係の安定的発展の表れだと指摘する。

一方で、現在経済のグローバル化プロセスは「逆風」に遭い、保護貿易主義がいくらか頭をもたげている。世界の主要エコノミーである中国とEUは、貿易の自由化と経済のグローバル化推進の面で広範な認識を共有している。中国国際問題研究院の阮宗沢副院長は「李総理は今回の訪問でEUと共に、自由貿易体制の維持、経済グローバル化の促進などの問題で共通の声を発し、開放的包摂、互恵・ウィンウィンという積極的なメッセージを世界に発する」と語る。

当然今回の会談で中国とEUは相互関係の「悩み」にも直面しなければならない。例えばEUは長年にわたり対等な開放を望んでおり、欧州企業の中国市場参入に限度があることに不満を抱いている。一方でEUは「中国のWTO加盟に関する議定書」第15条の義務を期日通りに履行していない。中国の楊燕怡駐EU大使はメディアに「双方の経済・貿易関係が不断に発展する過程で、中国EU間に溝や利益面の異なる訴えがあるのは正常なことであり、いかにして溝をうまくコントロールし、処理するかが肝要だ」と表明した。

最後に李総理はベルギーを公式訪問し、フィリップ国王、ミシェル首相と会談する。両国の指導者は中国ベルギー関係、中国EU関係、及び関心を共有する国際・地域問題について踏み込んだ意見交換をする。

李総理とミシェル首相は吉利―ボルボ新車展示会に出席するほか、一連の協力文書の調印にも立ち会う。ミシェル首相はびっしりと組まれた日程に、李総理を歓待する宴も特に設けた。両指導者の良好な個人的友情、及び両国関係の発展を双方が非常に重視していることをはっきりと示すものだ。

ベルギーは小さいが、「ヨーロッパの心臓」と呼ばれ、化学工業、原子力、バイオメディカルなどの産業で独特な優位にある。双方の協力深化は中国がイノベーション主導型発展戦略を推進するうえで極めて大きな参考になると指摘される。王氏は、李総理の訪問は両国の伝統的友好を深め、包括的な友好協力を拡大し、両国関係をさらに新たな段階へ押し上げると考える。

今回の訪欧は、日程がびっしりと組まれている。今後3日間、訪問日程が一つ一つ進むに従い、中国とEUの新たな相互交流がどのような影響をもたらすのかを各方面は見守っている。(編集NA)

 

「人民網日本語版」2017年6月2日

 

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