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一帯一路の参加に意欲、安倍氏の姿勢に込められた意味とは?

 

日本の安倍晋三首相は5日、「一帯一路」(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)について「洋の東西、そしてその間にある多様な地域を結びつけるポテンシャルを持った構想だ」と述べ、条件が整えば協力すると表明した。また「透明性で公正な調達によって整備されることが重要だ」「借り入れをして整備する国にとって、債務が返済可能で、財政の健全性が損なわれないことが不可欠だ」と述べた。

安倍首相本人が、日本の一帯一路の参加について積極的な態度を示したのはこれが初めてであり、中日関係改善へのシグナルと見なされている。

アジアインフラ投資銀行(AIIB)と一帯一路について、日本は最も消極的な態度を示した国だった。これらのプロジェクトは往々にして、中国台頭の象徴的な意義を持つとされている。安倍首相の最新の発言は、日本の真の変化を示している。これがどのような変化であれ、歓迎されるべきだ。

この新たな動向が、安倍政権の中国への考え方の変化を示しているのか、それとも日本の対中政策の技術的な調整であるのかについて判断するのは時期尚早だ。多くの変化は最初は技術的なものだが、それが順調に進めば考え方を刺激し、新たな方針を形成する可能性もある。

安倍首相は根深い右寄りの考えと認識を持っており、中日関係の後退に最大の影響を生んでいる人物と言える。ところが彼の前に現実が壁として立ちはだかり、中国と外交で対抗するのは苦しく勝算の薄い道であることを教えている。トランプ大統領は中国への態度を大幅に修正し、中米は食い違いのコントロールと協力拡大で積極的な態度を示している。フィリピンとベトナムも、中国との関係を積極的に改善している。日本の対中政策が孤独であることを理解する日本人が増えている。

近現代の日本の自己認識は、絶えず洗礼を浴びている。日本はアジアで率先して現代化を実現し、国の自信を養った。米ロ(旧ソ連)は日本の驕りに限界を設けた。中国の台頭により、日本はアジアの歴史における伝統的な位置に戻った。これは日本の自己認識にとって、極めて苦しいことだ。日本の心理的な抵抗は、抑えきれないものである。

日本の中国への頑迷な態度は心理学的に理解できるが、それは日本自身にとって有害である。この有害な認識が日本社会で徐々に蔓延することは間違いない。政治家は往々にしてこの認識をリードする、もしくは出来る限り引き伸ばすという異なる立ち位置を選ぶ。

安倍首相の中国への態度の調整は、トランプ大統領の転向など外部の影響を受けている。しかしながら中日関係をめぐる国際的な大環境が、長期的に安定を維持することには期待できない。そのため中日関係の改善が力強い勢いを形成し、アジア太平洋の地政学的雰囲気を醸成するか、あるいはこの改善が短期的であり、日本側の一時的な需要を満たすだけであるかについては、今後の経過を見守る必要がある。

中日が外交で対抗する原因は、厳粛なこと、あるいは馬鹿げたことと見ることができる。中日の対立は全体的に見て、双方の損失を生む。漁夫の利を得るのは第3者だけだ。中日関係の正常化はまず、双方の相手を見る目と心の正常化にかかっている。これを実現するのは容易なことではない。全体的に見ると、日本側は現在も米国の実質的な軍事占領下に置かれており、70年以上前の敗戦を未だに根に持っている。その社会・国家レベルの心理には現在も歪みがある。中日が見つめ合う時に、この要素による妨害を受ける。

中日がどう前進するにせよ、後退するよりはましだ。日本側の一帯一路への参加意向が「真意」であるかはさておき、中国側はこの変化を歓迎するべきだ。日本が正確な道をどれほど長く歩めるのかについてはこだわる必要はなく、この転向を実現するよう出来る限り促し、今回のスタートをより力強いものとする。これは我々が目にできる、中国の国益の一部だ。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年6月7日

 

 

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