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中国との膠着状態、日本は心の整理が必要

 

今年は中日国交正常化45周年、来年は中日平和友好条約締結40周年だ。両国関係の障害をいかに乗り越え、中日関係の有益な部分を継承するかについては、政治家の勇気と遠見卓識が必要だ。

中国はこの40年弱に渡り改革を続け、国力が増し、国民の生活水準が向上した。中国はかつてない決意により、世界の経済・貿易の自由化という歴史の歩みを促している。今日の中国の発展を、いかに理解すべきだろうか。英国の経済史専門家のマディソンは、中国の現在の発展は、歴史的な大国に戻る過程に過ぎないと述べた。日本はこの長期的な流れといかに向き合い、理解すべきだろうか。現在の中日関係が直面している最大の問題は、中国の大きな変化に対する日本の歴史的な理解の不足だ。この認識の障害は、日本の対中外交に影響を及ぼしている。認識面で、日本社会では絶えず「中国崩壊論」が唱えられている。日本は近年、中国の発展を前に孤立を深めている。これには日本の「海洋国家論」「新脱亜論」などが含まれる。これらの認識の間違いにより、日本の政治・外交の位置づけ、対中外交のズレが生じている。この認識の構造により、日本は対中外交で「対決」姿勢を示している。

この認識の枠組内で、日本は「勢力のバランス」という理論に基づき、「中国包囲網」を形成しようとしている。これは17世紀に欧州で生まれ、18、19世紀に流行した。しかし今日の世界は数世紀前の欧州からはかけ離れており、今日のどの国の発展も、すべて高度なグローバル化の結果である。軍事同盟もしくは同盟以外のやり方によって、一国の発展を包囲・封鎖・阻止しようとするならば、それは非常に困難だ。相手が大国であればなおさらだ。この包囲が効果を発揮することはなく、むしろ自国の利益を消耗し、損なうことになるだろう。

中日は今後、どのように歩むべきだろうか。中日両国はいずれもグローバル化の受益者であり、いかに自由で公平な貿易制度を維持し発展させるかは、両国にとって重要な課題だ。この面で中日の間には大きな共通する利益があり、協力は両国と世界の利益に合致する。

中日の現在の膠着状態を変えるため、日本はまず心の整理が必要だ。「勢力バランス」という陳腐な教義、「中国包囲網」という戦略、中国との各所での「対決」を捨て、新しい信頼構造を構築するのだ。中日は今後アジア諸国と共に、より広い場においてより広い、全面的な安全体制を構築するべきだ。(筆者:劉迪 杏林大学教授)

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年6月12日

 

 

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