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広深港高速鉄道香港区間、来年にも開通 香港-北京間がわずか10時間に

 

2016年に発表された「中長期鉄道網計画」によると、中国は鉄道建設をいっそう推進し、沿岸や北京・上海などの「八縦」路線と陸橋・河川沿いなどの「八横」路線をメインとし、都市間鉄道を追加とする高速鉄道ネットワークを建設する方針だ。2020年までに、全国鉄道網は全長15万キロメートルに達する見通しで、うち高速鉄道は3万キロメートル、大都市の8割以上をカバーする。全長26キロメートルの広深港高速鉄道香港区間は、「八縦」路線の一つで、北京-広州-深セン-香港高速鉄道の重要な構成要素となる。人民網が伝えた。

香港特区政府路政署鉄道開拓処の陳派明・処長はメディア取材に対し、広深港(広州-深セン-香港)高速鉄道は、内陸-香港間の移動時間を大幅に短縮し、以下の「4つの促進」を実現すると強調した。

1)香港、珠江デルタ地域の都市、それ以外の地域の都市との連携を促進。

2)観光・商業貿易・起業・サービスその他各業界における香港地区と内陸の交流を促進。

3)香港地区と内陸都市の融合を促進。

4)香港地区と内陸の長期的発展を促進し、中国における南のメインゲートとしての地位を強化。

〇開通後、香港-北京の所要時間はわずか10時間に

香港高速鉄道は、香港特区政府が出資し、香港鉄路有限公司(港鉄公司)がプロジェクト設計・敷設・テスト・試運転を請け負っている。敷設工事は2010年1月にスタートし、2017年3月の時点で全体の90%が完成している。陳処長は、「2018年第3四半期までの開業を目標としている」と話した。

港鉄公司プロジェクト発展担当マネージャーの林衛華氏は、「高速鉄道は、西九龍駅を出発後北に向かい、わずか14分で福田駅に、23分で深セン北駅に、そして48分で広州南駅に到着する。そのまま北に走り、北京には約10時間で到着する見込みだ。現在は、香港地区から広州に行くのに、最低2時間はかかる。高速鉄道の開通により、所要時間が大幅に短縮される」と説明した。

〇ランドマークとなる鉄道駅 地下空間を存分に活用

広深港高速鉄道で香港地区に設けられる駅は、西九龍駅だけだ。林衛華氏は、「西九龍駅の専有面積は、サッカー場15個分に相当する11ヘクタールに達し、建築総面積は約38万平方メートルの地下駅となる」と紹介した。

陳処長は、「西九龍駅の設計上の特徴として、地下空間を可能な限り利用している点が挙げられる」と指摘、以下の通り続けた。

「駅は地下4階構造で、ガラス製のカーテンウォールが備え付けられ、自然光を可能な限り採り入れ、環境に優しい設計となる。また、駅付近にある道路は、駅舎の建設と同時に地中に埋設される。道路埋設工事によってより多くの地上空間が生まれ、市民の憩いの場として提供される」。

林衛華氏は、「西九龍駅を基点として半径5キロメートルの圏内をイメージした場合、駅が円の中心となり、商業・ショッピング・ホテル・居住エリアが周辺に位置し、高速鉄道利用客の重要な出発・到着地となる。西九龍駅が西九龍エリアの交通中枢となり、乗客を中心とした鉄道駅を建設することを目標としている。駅舎は西九龍のランドマークとなり、質の高い緑に囲まれた憩いの場所を提供し、西九龍文化エリアとの同時発展を目指す」と話した。(編集KM)

 
 雨の中の西九龍駅建設現場(撮影:王暁霞)
 高速鉄道西九龍駅の模型(撮影:王暁霞)

 

「人民網日本語版」2017年6月22日

 

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