7月1日より、全国の税関で通関手続きの一体化が実施される。企業はどこの税関でも申告や納税などの手続きができるようになり、申告がより自由に、手続きがより簡単に、通関がよりスムースになった。「北京日報」が伝えた。
全国の税関にリスク予防コントロールセンターと税金徴収管理センターの「2つのセンター」が設置された。これにより全国の税関におけるリスクの予防コントロールや税金の徴収管理といった重要業務が集中的で統一的に、かつスマート技術を活用して行われるようになった。また企業の多くはどこの税関が通関手続きをしても同じ法執行(エンフォースメント)の基準、同じ監督管理の基準が適用されるようになり、統一的通関手続きという便利な待遇を受けられるようになった。
昨年6月、税関総署は全国の税関の通関一体化に向けたテスト事業をスタートし、今年4月現在、一体化モデルによる通関書類が全国の輸入通関書類全体に占める割合は50%に達して、通関のスピードと効率が大幅に向上した。
7月1日からは、一体化モデルが輸入分野を100%カバーするようになった。通関プロセスにおいて、全国の税関は「1回の申請、段階的処理」を実施する。企業は貨物の通関時に申請手続きを1回行い、税関は貨物の受け入れの前後に分けて処理を行い、通関地で国内市場受け入れにおける安全リスクがあれば対処し、貨物が安全面で問題なく市場への受け入れが可能と仕分けされた場合、先に貨物の受け入れを行う。そして受け入れ後に所在地の税関による税金徴収をめぐる次のステップに進む。
税金の徴収管理モデルにも大きな変化がある。貨物の通関プロセスで、これまでのような税関が企業の申告する税金関連の各要素を審査確定し、納税額を定めるというやり方を改め、企業が税金関連の各要素を自ら申告し、納税額を自ら計算し、税関が各要素や納税額を受理してから貨物を引き渡し、全プロセスでサンプル調査検査が実施されるというやり方に変える。こうした改革措置は貨物の通関にかかる時間を大幅に短縮し、企業の通関コストを削減し、通関効率を引き上げることになる。
税関総署によれば、このたびの改革により企業はさまざまなメリットを得るという。第1に、どの場所の税関を選んでもよくなり、申告をめぐる税関管轄エリアの違いによる制約がなくなった。第2に、税関の法執行がより統一的になり、「2つのセンター」における処理により、全国の税関の政策や規定は執行基準の面でより一致したものになった。第3に、通関効率が大幅に向上し、通関地での通関手続きが簡素化され、通関手続きにかかる時間も短縮された。
全国の税関に属する下部組織の機能化改革も同時にスタートした。今年末までに、全国の税関の業務取り扱いのすべての場面であらゆる業務が「1つの窓口ですべて統一的に処理される」ようになる見込みだ。また両センター設立により、税関の法執行がより統一的で協調的で高効率になるとみられる。企業は安定的で、透明性が高く、予測可能な通関の利便性を十分に利用できるようになる。
人民網日本語版より2017年7月3日 |