今年も半ばとなり、中国経済は「安定」状態を強固にすると同時に、「進歩」の態勢をさらに顕著にしているが、この背後には、積極的にリスクの挑戦に対応し、進んで深い問題を解決する姿勢がある。
中国経済はこれまでもずっと、様々な問題の解決の中で変化を遂げてきた。固い信念を持ち、問題に立ち向かって初めて、最終的にチャンスをつかみとり、主導権を勝ち取ることができたのである。
困難の中にチャンスがある:積極的に挑戦に対応
今年に入り、中国経済は、古い問題と新しい問題が混在した困難に直面している。しかし、この困難にはまたチャンスもあるのだ。
大勢を分析すると、世界経済・政治構造の踏み込んだ調整と国内の一部の深いレベルの矛盾が重なり、発展が直面している困難は依然として多いが、もしこの変化の多い環境の中でチャンスをしっかりとつかむなら、経済の全体的な成長を促進することができる。
ミクロ経済を分析すると、「高コスト」の運営ではまだ効果的な変化が見られないが、より「達成感」のある減税・費用整理や、「放管服(行政簡素化・権限委譲、規制緩和と管理の結合、サービス最適化)」改革等により、市場の主体的な力を十分に活性化させることができる。
大筋を整理すると、供給側構造性改革は、難関突破の年から深化の年へ突入し、多くの深いレブルの矛盾に触れている。過剰生産能力の削減では、「ゾンビ企業」の撤退が債務処理等の難問をもたらし、レバレッジの削減では、金融体系が実体経済と効果的にリンクすることがまだ必要で、欠陥を補うには、さらなる市場の力を動かすことが必要である……しかし、改革が一旦突破を実現すれば、経済の運営の「穏中向好(総体的に平穏な中での成長と前進)」において肝要な役割を果たし、発展の自信を高めるものとなるだろう。
難問を見つけてこそ難問は解決される。困難に立ち向かってこそイニシアチブを取ることができるのだ。
困難の中に解決がある:重点の中の重点改革にある
企業の活力を奮い立たせるため、今年、改革の力を集中的に発揮し、電力や石油・天然ガス体制の改革を加速させ、エネルギー価格の調整を進め、生産前段階での企業の負担軽減を促進してきた。また、さらに1兆元規模の減税や費用下げ計画等を発表し、企業の運営コストを削減している。
供給側構造性改革では、中国は今年、「三去一降一補(過剰生産能力・不動産在庫・レバレッジの削減、コストの引き下げ、脆弱産業分野の支援)」を着実に推進するとともに、その他の分野での改革との相互作用をより重視し、第3次混合所有制改革試行を開始し、外資企業の投資参入に関するネガティブリストの全面的実施等の改革計画を相次いで実行し、新たな制度の供給を開始した。
新旧エネルギーの転換の加速では、「放管服」を含む、公平で便利な市場環境を創造するための改革の措置が、「大衆の創業、万人の革新」の浸透と、新経済と新エネルギーの発展の加速を推進し、伝統的エネルギーの改造と高度化をけん引している。
改革が深化し続けることで、多くの難題に対する最適な解決方法を発見できてもいるのだ。
困難の中に進歩がある:中国が発展しないのは最大のリスク
直面している困難が大きければ大きいほど、最初の難題をクリアし、進展を実現することで、中国の経済全体の進歩が促進される。
供給側構造性改革は現在、徹底して推進されており、経済運営の「穏中向好」をけん引している——
統計によると、5月末時点で、鉄鋼の過剰生産能力の削減量は年度目標の84.8%を実現し、石炭は65%を実現した。分譲住宅の在庫面積は前年同期比8.5%減少した。生態環境保護、農業、水利等の脆弱分野への投資も大きく増加している……
革新の力が現在、成長を続けており、経済内部の潜在能力を発揮し続けている——
中国産大型旅客機の初フライトから、標準高速鉄道車両の「復興号」の初運行まで、今年上半期(1−6月)の中国の製造業にはハイライトが多く、一連のデータは、中国経済が低コスト競争に頼っていた以前の方法に別れを告げ、革新という土壌を耕していることを示している。
新エネルギーは急速に発展しており、経済に新たな生命力と活力を生み出し続けている——
今年1−5月、工業用ロボットの生産量は前年同期比50.4%増加し、スポーツ多目的車(SUV)は同比20.8%増加した。観光、文化、スポーツ、健康、介護等の「幸福産業」は大きく発展しており、クロスボーダーEC、オンライン医療、シェアサイクル等の新サービスモデルも続々と現れている。
中国が発展しないことは最大のリスクだ。発展の推進を一貫して堅持し、困難や挑戦を恐れず、積極的な姿勢を示すことにより、危機をチャンスに変え、さらに大きな発展の可能性を開拓することができるのだ。
(新華社より) |