「訪露観光客が増えるに従い、シベリア国際鉄道に乗車して車窓の美しい景色を眺める旅行が、旅行愛好家の間でブームになっている」。内蒙古自治区からロシアへと向かう江蘇省からの観光客、朱啓峰さんがそう語る。 中国最大の国境税関である満州里鉄道税関が先ごろ、出国者のピークを迎えた。199名の観光客を乗せた北京発モスクワ行きK19号列車が国境を超えたのだ。この人数は通常の6倍で、観光客を乗せた列車の国境超え人数としては約5年ぶりの多さとなる。
内蒙古自治区満州里口岸国際旅行社の金萍さんは、「人々の物質的生活レベルが上がり続けた結果、多くの中国人観光客が海外旅行をするようになった。夏休みシーズンは中国各地が暑くなる。だから北へ向かう観光客が増える。涼しい夏を過ごせるロシアが、避暑地として選ばれるようになった」と言う。同氏はブームに乗るロシア国境観光マーケットで忙しく働いている。
中国最大の国境税関である満州里市はこの数年、中露越境観光の顔として中露観光のブームを支えている。
同市は内モンゴル自治区フルンボイル市の西部に位置し、中国最大の国境税関都市である。満州里市の統計によると、2017年上半期、満州里税関からの出国者数はのべ83.1万人で、昨年同期比で31.8%増加している。
資料によると、1990年代初頭から対外開放政策が始まり、越境観光の発展も始まった。中露両国がそれぞれのテーマでイベントを開催してきた。共催によるイベントでは「国家年」、「言語年」、「観光年」、「青年交流年」などがある。2012年と2013年には両国で「旅行年」を開催し、それ以来、中露越境観光が急速に盛んになった。
満州里市旅游局の資料によると、満州里市は中露蒙三か国の境界に位置する国境税関都市で、最近では“一帯一路”構想や“中露蒙経済回廊”の建設などから、資源の共有、越境観光ツアー開発、共同販促、共同イベント、独自ブランドの構築などを中露両国が協力することで合意した。その後、中国からバイカリスク、イルクーツク、クラスノヤルスク、モスクワ、サンクトペテルブルクなどへのレンタカー旅行、狩猟旅行、青少年サマーキャンプ、越境特別列車などの旅行商品を生み出している。
満州里旅游局外連科の高金栄科長は、「新航路や越境観光列車の開発は、これまで中露越境環境で不足していた運行数の不足を根本的に解決した。国際便の増便が常態化しただけでなく、満州里からイルクーツク、ウラン・ウデ、チタ行きのチャーター便や越境観光列車も開通している」と紹介している。
チャイナネットより2017年7月24日
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