国連世界観光機関(UNWTO)の統計では、中国は2012年以降、世界最大のアウトバウンド市場となり、16年には海外消費額が米国人の倍に当たる2610億ドル(約29兆円)に達した。
そうした中、個人旅行者が増え続けている。香港・利豊グループの調べによると、中国人海外旅行者全体に占める割合は52%(7060万人)で、すでに団体ツアー客(35%)を上回っている。
その多くは「ミレニアム世代」と呼ばれる若い旅行者たちで、英語でのコミュニケーションを難なくこなし、スマートフォンや通信機器、家電などの最新情報もよく知っており、旅行の計画もネットで情報を集めて綿密に立てられる層が中心となっている。
個人旅行が増えている背景には、格安航空会社(LCC)の台頭によって安価に利用できる旅客機が増えたことや、ビザの取得要件を緩和する国が増えたことなどがあるとみられている。
人民中国インターネット版2017年7月25日