上海の高校生・陳さんは英国のオックスフォード大学にもケンブリッジ大学にも留学するつもりはないが、今年の夏休みは両校を見学しに行き、深い印象を受けたという。旅行中の日記には、「どの建物にも数百年分の物語がある。建物の石やレンガに触れただけで、大学の鼓動が感じられた。ここにはたくさんの物語があり、大きな成果があり、偉大な発見がある」と記されている。陳さんの両親は15歳の娘のためにこの旅行を手配し、英国文化を体験させた。陳さん一家に限ったことではなく、両校には同じような中国人観光客が続々と押し寄せている。「環球時報」が伝えた。
今年の夏には、子どもに視野を広げてほしいと願う親たちがますます増え、海外の名門大学を訪れる中国人観光客の数が過去最高を記録した。教育旅行は中国で発展しつつあり、さながら中国人の親たちの「新たな主戦場」の様相を呈している。報道によると、昨年の教育旅行産業の収入は300億元(約4922億円)に達して、今後は毎年30%の増加率を維持して、10年以内に1兆元(約16兆4081億円)規模に達することが予想される。別のメディアは、昨年はおよそ65万人が海外教育旅行に出かけたと伝える。上海の教育グループの責任者・劉沢洋さんは、「教育旅行の顧客は毎年70%以上の伸びを示している。今年の夏は、弊社から450人あまりの生徒を英米の名門校の見学に送り出した。3週間の英国ツアーにはオックスフォード大、ケンブリッジ大、インペリアル・カレッジ・ロンドンの見学が含まれ、模擬講義や文化実地見学などに参加でき、費用は5万元(約82万円)だった」と話す。英語教育機関の中国エリアマネージャーのジョーイ・チョウさんは、「今は英国と米国の夏休み教育旅行事業が一番人気がある。他の教育旅行の人気訪問国はオーストラリア、カナダ、シンガポールだ」と話す。
「人民網日本語版」2017年8月22日
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