BRICS首脳会議が9月初めに厦門(アモイ)で開かれ、BRICS協力は第2の黄金の10年を迎える。過去10年間、中国は常にBRICS協力の積極的な支持者、建設者であった。また、中国の案を積極的に示すことで、BRICS協力の持続的な深化・推進に強大な原動力を与えてきた。(文:賈晋京・中国人民大学重陽金融研究院首席研究員。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
2013年の南アフリカ・ダーバンでのBRICS首脳会議で、習近平国家主席はBRICS協力の4大目標として「一体化した大市場、多層的な大流通、陸海空の大連結、文化の大交流」を打ち出した。2015年のロシア・ウファでのBRICS首脳会議で、習主席はBRICSが構築すべき「4大パートナーシップ」として「世界平和を維持するパートナーシップ、共同発展を促進するパートナーシップ、多元的文明を発揚するパートナーシップ、世界経済ガバナンスを強化するパートナーシップ」を打ち出した。その後のBRICS協力の多層的、総合的、立体的発展の過程において、こうした中国の案は重大なリーダーシップを発揮してきた。
現在、世界の政治・経済情勢は不確定性が著しく増し、BRICSの発展は新たな情勢と試練に直面し、BRICS協力は高度化発展を必要としている。今年のBRICS議長国である中国の経済は依然安定・好転基調にある。こうした中、BRICS各構成国は次々と厦門に、中国の案に視線を向けている。簡潔に言って、中国の案は以下の点を含む。
(1)中国の主張によってBRICS協力をリードし、世界平和を維持する。現在の国際情勢の下、BRICS各国は共通利益が溝を上回る。したがって「開放・包摂・協力・ウィンウィン」のBRICS精神を堅持し、風雨に揺らぐことも、雑音に乱されることも、困難に阻まれることもなく、BRICSの長期的発展に有利な国際環境を築く必要がある。
(2)中国の経験によってBRICS協力をリードし、共同発展を促進する。BRICS各国はそれぞれ発展の優位性を持ち、製造業大国、市場大国、資源大国、近代的サービス業大国がそろっているうえ、金融市場の発展に適した時間帯の相互補完という特徴を持ち、BRICS内で完全な経済循環を実現できる。現在、中国の経験に学び、新型の発展の道を探ろうとする各国の声が高まっている。そしてBRICS協力は中国の経験に広大なプラットフォームを提供し、新型のグローバル化の道に「モデルルーム」をつくることができる。
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