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「中日大学フェア&フォーラム2017」が東京で開幕

 

「中日大学フェア&フォーラム2017」が8月31日、東京ビッグサイト(東京国際展示場)で開幕した。中国の30の大学や科学研究機関が出展し、産学官連携の仕組み、情報通信、環境保護、ライフサイエンス、低炭素エネルギー、医療、再生材料、装置・デバイス、ナノテクノロジー、防災などの分野の技術を紹介している。人民網が報じた。

筆者は厦門(アモイ)大学、北京大学、鄭州大学のブースを取材した。

厦門大学材料学院の劉興軍・院長は、最新の研究成果を紹介し、「各種エネルギーのうち、水素エネルギーは環境にやさしくクリーンで、資源が豊富、かつ発熱量が高いというメリットがあるため、今後、発展の可能性を秘めたエコエネルギー。しかし、水素をいかに早く、簡単に作るかというのが大きな課題。溶融アルミニウムで水素を作れば、資源も多く、値段も安いなどのメリットがあるものの、アルミニウムには酸化しやすいという問題がある。そのため、当校は、抗酸化の水解制水素複合粉を開発し、特許を申請している。複合材料は、ずば抜けた水解制水素性と抗酸化性を誇る。この技術を新エネルギー自動車の分野に応用できれば、ガソリンや電気の充電は必要なくなり、この複合材料と水だけで走ることができるようになる」と話してくれた。

北京大学化学・分子工程学院の講師・劉毓海さんは、機能性相転移材料を使って作った相転移赤外線あったかパッドを紹介し、「これまでのあったかパッドは、湯たんぽタイプ、電気式で、あたためたい所に直接当てていた。しかし、そのような商品の場合、やけど、特に低温やけどの原因になってしまう。当校が開発した潜熱蓄熱材であたためると、そのようなリスクを効果的になくせるほか、適度な温度を長時間保つこともできる。また、相転移材料の転移熱は高く、44度以下。放出される潜熱は、同じ重さの70-80度の熱水の温度が下がる時に放出される潜熱に相当する。そのため、相転移材料の放熱時間は長く、6時間ほど」と話してくれた。

鄭州大学の盧英傑さんは、CVD(化学気相成長)を使って、ハイクオリティ合成ダイヤモンドを作る研究成果を紹介。ダイヤモンドには多くのメリットがあるため、アクセサリーに使われるほか、工業の分野でも広く活用されている。盧さんによると、16年、鄭州大学の課題グループが自主開発したCVD合成ダイヤモンドの技術を使って作った人工ダイヤモンドは、従来の高温高圧法と比べて、純度や色などの面で大きな優位性があるという。純度は、SIクラス、色は無色透明のFクラスで、同技術の前途は明るいという。

「中日大学フェア&フォーラム」は、国立研究開発法人科学技術振興機構と中国総合研究交流センターが共催し、10年から中国と日本で交互に開催されている。8月31日と9月1日の2日間にわたって開催された。(編集KN)

 

 

 

「人民網日本語版」2017年9月4日

 

 

 

 

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