中国の西北地域と西南地域を結ぶ交通の大動脈、蘭渝(蘭州-重慶)鉄道がまもなく全線開通する。蘭渝鉄路有限公司によると、現時点で蘭渝鉄道の建設において総工事費の2%以上を占める25億元以上が環境保護のために投資された。
記者は数日間、蘭渝鉄道の長距離にわたる線路を取材した。この線路は緑の中を進み、多くの場所ではすでに工事の痕跡を見ることはできなかった。
設計者である中鉄第一勘察設計院集団、中鉄二院工程集団によると、設計部門は蘭渝鉄道沿線の環境破壊が懸念される区域の線路用地に対し、複数の案から選定を行い、最終的な貫通案は、甘粛省興隆山や白水江、陝西省青木川など大部分の自然保護区、景勝地、及び水源保護区を避けることになった。
環境破壊が懸念される区域で回避が不可能な場合は、主に陸橋やトンネルの形にして線路を通過させ、保護区内の土地占用を最小限にとどめ、植生破壊を軽減した。中鉄二院工程集団の蘭渝事業全体設計担当者である張家発氏によると、重慶市北碚地区の臙脂魚(イェンツーユイ)保護区を通る工事では、長径間橋か1スパンで渡河する設計を採用し、橋脚の数を減らしたほか、工事前にすでに塞がれていたイェンツーユイの産卵場所の流れを良くし、工事完了後には漁業部門に委託して増殖放流の補償措置も展開した。
蘭渝鉄道は、南区間と北区間に分けて建設を実施し、重慶市、四川省を含む南区間の開通からすでに1年以上が経過している。蘭渝鉄路公司南充建設指揮部の趙清泊指揮長は、南区間は基本的に嘉陵江に沿って建設され、きれいな川の水が南部に流れるようにするため、各残土廃棄場がいずれも現地の環境保護、水利、国土などの部門と連携し、厳格な土地選定と建設を行い、工事完了後は速やかに生態修復を実施したと語った。
(新華社より) |