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米日の世界経済への牽引作用が低下

ここ数年、たびたび実施される量的緩和政策(QE)に喚起されて、米国経済が徐々に金融危機から抜け出しつつあるが、回復プロセスは非常にゆっくりで、労働生産性の上昇幅は小さい。これまでの賃金低下幅の小ささを考えると、労働生産性には「補助」が必要だ。目下の賃金上昇幅は労働生産性の上昇幅を下回っており、これは今年に入り米国で失業率が低下しながら、賃金上昇ペースの落ち込みが続いている主な原因でもある。米商務省のデータによると、雇われて支払われる賃金が個人の総収入に占める割合が60%を超えており、これはつまり賃金増加ペースの低迷が個人の収入および消費支出の伸びを直接制約しているということ、ひいては内需の拡大とインフレの回復を制約しているということだ。「経済日報」が伝えた。

内需の長期的な低迷を受けて、世界経済の成長に対する米国経済の牽引作用が目立って低下している。世界銀行がまとめた統計では、2010年の米ドル不変価格による計算では、米異国経済の世界経済成長への寄与度は11年が11.8%、12年が20.4%、13年が15.2%、14年が19.6%、15年が21.9%、16年が13.0%となっている。

世界経済の持続的回復に支えられて、特に北米市場やアジアの新興国の電気機械設備、自動車などの輸入増加に支えられて、過去約3年間に日本では自動車、機械、電子部品などの輸出が増加し、日本経済の回復を牽引した。これに「アベノミクスの3本の矢」以降の多元的な金融緩和と財政喚起政策が加わり、日本銀行(中央銀行)が国債を大量に購入して市場に資金を投入したことで、国債の比率は40.3%に抑制され、今年6月には資金投入量が国内総生産(GDP)の80%に達し、12年の安倍政権発足直後の2.7倍になった。またマイナス金利政策などを施行したため、日本経済は低ペースの回復が始まり、GDPの実質増加率は14年の0.3%から15年は1.1%、16年は1.0%に上昇した。今年第1四半期(1~3月)のGDPは前年同期比0.5%増加し、年率換算では2.2%になった。第二四半期(4~6月)は同0.6%増加、年率換算で2.5%増加となった。ただ日銀は12年に今後2年以内に物価上昇率2%を達成すると提起したものの、デフレから完全脱却した局面にはまだ到達していない。この目標の達成時期は18年以降に先送りされた。

日本経済には回復傾向がみられるが、不確定性も依然として目立つ。まず、人工高齢化の発展ペースが速く、労働量資源を制約する要因が突出している。次に、輸出入量、為替レートなどが日本経済に深刻な影響を与えており、世界経済情勢に少し風が吹いただけで、日本は過剰な反応をみせる。さらに、20年の東京五輪後、資本や人口が大都市に集中して地方が凋落する流れは不可避であり、五輪の経済牽引作用は相殺されることが予想される。

 

「人民網日本語版」2017年9月26日

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