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月収2万元以上の海外旅行者42.8%「インスタントラーメン持参する」 中国

インスタントラーメン、冷凍食品、米・麺製品などがメインの中国のインスタント食品業界は5年連続で縮小した後、ついに底を打ち、回復の兆しを見せている。中国食品工業の中では比較的若い業界のインスタント食品業界は、複数回の淘汰を経て、食品工業において重要な位置を占めるようになっている。経済日報が報じた。

最近開催された第17回中国インスタント食品大会で、中国食品科学技術学会の孟素荷・理事長は、「2017年は、中国のインスタント食品業界が一定の規模になって25年目に当たり、5年連続で縮小し、回復に転じた節目の年ともなった」と紹介した。

統計によると、昨年末の時点で、インスタントラーメン、冷凍食品、米・麺製品などをメインとする中国のインスタント食品業界は、一定以上の規模の企業が1802社あり、その価値は前年同期比5.55%増の3915億元(約6兆6555億円)となった。孟理事長は、「今年に入り、業界全体が回復傾向にあり、イノベーションを通して、健全なモデル転換と価値向上を推進し、業界の発展の新たな原動力となっている」と分析している。

近年、デリバリーが人気になったり、高速鉄道が普及したり、消費が高度化したりなどの多くの要素が、インスタントラーメンにとっては、応用のシーンや成長の余地を縮小させる要因となってきた。以前の報告によると、15年、中国の日用消費財市場の売上高の増加幅は3.5%にとどまり、5年で最小の増加幅となった。うち、最強の稼ぎ頭とされているインスタントラーメンの売り上げが12.5%減となった。

苦境に直面し、インスタントラーメン業界はイノベーションとモデル転換を加速させている。例えば、「火鶏麺」や「高湯麺」など、オリジナル化された商品が登場したほか、クオリティの高い5元(約85円)以上の「高級ラーメン」が発売されるようになり、消費が高度化しているのを背景にしたニーズに応えている。

マーケティングリサーチ・市場調査・カンターの消費者指数によると、16年9月の時点で、都市に住む世帯の22.5%が高級インスタントラーメンを購入しており、前年同期比で1.6ポイントの上昇となった。また、月収2万元(約34万円)以上で海外旅行に出かけた人のうち、42.8%が「インスタントラーメンを持っていく」とした。つまり、インスタントラーメンと言えば「ブルーカラー」という時代は終わり、オリジナル化され、クオリティの高いインスタントラーメンが現在、業界の消費高度化を牽引している。

 

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