単濤=文・写真
中国の首都・北京は街として3000年、都として800年以上の歴史を持っている。故宮、万里の長城、天壇、頤和園などの世界文化遺産を有する古都は、2008年北京オリンピックの成功をきっかけに、現代的な大都市に向けて急速に発展している。
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東京都庁45階の南展望室で行われた「魅力北京」文化活動の開幕式 |
北京の伝統的な文化と現状をもっと多くの日本の人々に伝えるために、北京市人民政府新聞弁公室・外事弁公室が主催する「魅力北京」文化活動が2月2日から札幌で、2月8日から東京で開幕した。米、英、仏、独など、22カ国で開催されたこの文化活動が日本で行われるのは初めてだ。開幕式はそれぞれ東京都庁と札幌市役所で行われた。東京都の吉川和夫副知事、札幌市の小沢正明副市長、中国駐日本大使館の孔鉉佑公使、中国駐札幌総領事館の胡勝才総領事をはじめ、両国各界の多くの人々が出席した。
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写真を見ながら、北京の魅力を紹介する北京市人民政府新聞弁公室の王恵主任(手前) |
主催者を代表して北京市人民政府新聞弁公室の王恵主任は「北京の伝統的な文化や現代的な様子を紹介して、日本の方々に北京をさらに知ってもらい、両国民の相互交流をいっそう深めていきたい」と述べた。
吉川副知事は「今回の文化活動は東京と北京が心のひだとひだで触れ合う意義のある取り組みだと感じる。友好都市である東京と北京は日中両国の交流の窓口であり、市民間の交流の積み重ねが大事だ」と語った。
小沢副市長は「札幌市は北京に事務所を設けているほか、札幌と北京の直行便も増便した。両都市の各方面にわたる更なる交流を期待している」と述べた。
今回の「魅力北京」文化活動では、北京の名所や見どころを紹介する写真展や無形文化遺産の伝承者による実演が行われた。写真展では、故宮や万里の長城など世界文化遺産、国家スタジアム「鳥の巣」や国家大劇場など現代的な建築、北京の民間芸術や市民の生活を反映した作品など計85枚の写真が展示され、多くの来場者の目を引き付けた。
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札幌市役所のロビーで 唐ゴマの技を実演する劉全福さん(右) |
札幌市役所のロビーで 切り絵を体験する近江真愛さん(右) |
昨年、北京市を訪問した東京都日中友好協会の片岡健理事長は若いころから写真に興味があり、中国に行くたびに自分が見た中国の風景を数多くカメラに収めてきた。「展示されている写真には思い出の場所がたくさんあった。今回の写真展を通じて北京の魅力が多くの日本人に伝わったことを本当にうれしく思っている。これからも北京と東京は市民の草の根の交流をずっと続けていきたい」と笑顔で話していた。
無形文化遺産伝承者の実演も大人気だった。切り絵や「空竹(唐ゴマ)」などの伝統的な民間芸術が披露され、多くの観客の興味を引いた。札幌市の近江真愛さんは切り絵職人の盧小琴さんの実演に魅了され、作り方を教えてもらった。近江さんは「彼女の熟練した技を見て、このような芸術を継承する人がどれぐらいいるのか、不安に思ったことがあります。日本と中国は交流し合いながら両国の素晴らしいものがずっと継承されていければいいなと思います」と語っていた。 また、今回の「魅力北京」文化活動の一環として、北京市は2月7日に開幕した「第62回さっぽろ雪まつり」に「天壇・祈年殿」大雪像を出展した。
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「第62回さっぽろ雪まつり」の会場にそびえたつ「天壇・祈年殿」大雪像(写真提供=北京市人民政府新聞弁公室・紀東来) |
天壇は世界最大の祭天建築群として、1998年にユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界文化遺産リストに登録された。天壇の構内にある「祈年殿」は、皇帝が自らその年の五穀豊穣と国家安泰を祈る祭場だ。「天壇・祈年殿」大雪像は高さ22㍍、幅30㍍、奥行き21㍍で、約二分の一の縮尺で制作されている。
春節(旧正月)の大型連休を利用して、中国からも多くの観光客が「雪まつり」の見物にやってきた。
人民中国インターネット版 2011年3月
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