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横路衆議院議長が在日華人教授と懇談

文、写真=日本華人教授会議

衆議院の横路孝弘議長は12月19日午後、議長公邸で日本華人教授会議のメンバーと懇談し、目前に迫った野田佳彦首相の訪中では大きな成果が期待できるとの見方を明らかにした。また、中日両国の相互信頼システム作りは極めて重要で、首脳同士や民間の相互理解があれば、両国間の多くの問題が激化することはなく、適切に解決していけると述べた。

横路議長は野田首相訪中の直前のこの時期に、特に日本華人教授会議の10名の教授、研究者を招いて懇談し、中日両国関係の発展について意見、提案を聞いた。

横路議長は懇談の中で、両国民間の感情は非常に重要で、もし政治制度の違いから対立すれば、損害を受けるのはやはり両国の人々だと指摘し、多くの歴史的事実が証明しているように、各国相互の緊張関係はコミュニケーションと努力で縮小、解消できるものだと述べた。横路議長はまた、日本では数年来貧富の格差が拡大し、失業者が増え、社会に不安定な状態が出現していることを取り上げ、国民は政府の一部政策に不満を示しており、こうした背景のもとでは、民族主義的感情が生まれやすく、小さな外交問題が拡大しがちだという見解を示した。

また、先頃南アフリカのダーバンで行われた国連温暖化防止会議(COP17)に関連して、日本の今後の環境分野での政策について横路議長は次のように述べた。今年タイでは洪水が発生し、日本もたびたび豪雨に見舞われており、これらは地球温暖化問題がすでに極めて深刻な状態となっていることを意味している。日本は適切な努力をし、中日両国が省エネ、環境保護の分野で協力を強め、ともに東アジア地域に貢献していくことを希望する。

さらに横路議長は、日本政府はTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)加盟問題について検討しているが、多方面でまだ意見の統一ができておらず、加盟交渉にはまだ難しさがあるとの見方を示した。日本政府は、これと同時に中・日・韓の自由貿易協定交渉を積極的に進めており、野田首相はまもなく初の訪中を行うが、そこでこの問題についても中国の首脳と協議することを明らかにした。

歴史問題について横路議長は、中日両国の有識者が共同で教科書編さん問題に一貫して取り組み続けているが、各種原因によって決着していないと述べた。そして、ヨーロッパのドイツとフランスの間、ドイツとポーランドの間ではこの問題について先を行っており、今後も着実に取り組みを進め、両国の若い世代がともに歴史を正視し、共通の歴史観を持つなら、相互信頼を強め、本当の友好関係を築くことができるとの見解を示した。

日本華人教授会議の朱建栄氏は同懇談に参加する教授、研究者を代表し、横路議長に中日両国各分野での協力推進提案書を手渡し、野田首相の今回の訪中が来年の中日国交正常化40周年に良好な雰囲気作りを果たすことを期待すると表明した。この懇談には数名の民主党幹部も参加した。

 

人民中国インターネット版 2011年12月22日

 

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