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中日共同制作映画が日本公開

『51 世界で一番小さく生まれたパンダ』 

文・写真=東京支局

2月11日、映画『51 世界で一番小さく生まれたパンダ』(中国語タイトル《大熊猫51的故事》)が日本で全国一斉に公開された。公開式には中国駐日本大使館広報部・鄧偉参事官、塩浜雅之監督やナレーションを務めた女優の長谷川潤さんなどが舞台挨拶を行った。

映画公開式

この映画は、2006年、中国・成都のパンダ研究基地に誕生した体重わずか51グラムのパンダの赤ちゃん「51(ウーイー)」の成長を追ったドキュメンタリー。通常の1/3しか体重のない、史上最も小さなパンダの赤ちゃんとして生まれたウーイー。その命をつなぐべく奔走する飼育員たちの姿や、成長記録とともに、想像妊娠や代理母、育児拒否といった知られざるパンダの子育ての実態や生態にもスポットライトを当てる。

塩浜監督は、「パンダが全員白黒なので、編集をするときにどのパンダがどのパンダか見分けるのに結構時間がかかりました。そのキャラクターが見えてくるのは楽しくなってきました。これは本当に長時間の撮影が許された協力のおかげだとおもいます」。

「パンダは日中友好の存在として40年間続いてきた。今回の上映を通して中日間の相互理解と友情がいっそう深められる様、期待しております」と鄧偉参事官。

来賓のご挨拶

監督・塩浜雅之

パンダの姿をとる時に苦労した事は、パンダが全員白黒ですので編集をするときにどのパンダがどのパンダか見分けるのに結構時間がかった。そのあとは一人一人特定してしまうと、そのキャラクターが見えてくるので楽しくなってくる。

見てほしい事で言うと、パンダのひとつひとつのキャラクターがとっても面白い。これは本当に長時間の撮影が許された協力のおかげだとおもいます。

かわいいだけじゃないパンダの映画にしたいという事がまずありました。大人から子どもまで大勢の人に楽しんでもらえるような映画にしたいと思いました。大人のパンダの話で愛情の話、孤独の話で何か感じるものがあればいいと思います。

塩浜雅之監督 ナレーションを務めた女優の長谷川潤さん 中国駐日本大使館広報部・鄧偉参事官

ナレーション・長谷川潤

ナレーションは初めて。最初にお話をいただいたときは本当にびっくりして私でいいの?とほんとに思いました。ラチュラルであまり慣れていないのがいいということで、ぜひ、となりました。

私が一番大変だったのは、慣れていないというのもあったんですが、時間内に台詞を言わなくてはいけない、もちろん毎回気持ちもこめて、イントネーションが一番難しかった、なまりがあるので終わったあとは、よっしゃー!という感じで山を登ったあとの達成感のようなものがありました。

パンダのことが大好きです。でも最初わたしはパンダのことは全く何もわからなくて、とても勉強になりました。

途中、涙が流れそうになった事もありました。最後のほうに、ちょっとぐっときちゃって泣いちゃったところがあったんですけど、そのまま使われちゃいました。

私もいつかお母さんになることがすごく楽しみになっていつか自分の事もとも一緒に見たいなと。

子どもを産んでいるところのお母さんパンダの何とも言えない表情にやられました。

本当にみなさんで精一杯頑張って作った映画で愛情たっぷりですのでぜひ皆さん見て下さい!

中国駐日本大使館広報部・鄧偉参事官

公開を心よりお祝い申し上げます。そして6年をかけて製作に携わったみなさまに心より感謝を申し上げたいと思います。今年はみなさんもご存知のように日中国交正常化40周年なんです。そしてパンダ初来日40周年にもあたります。記念すべき年にパンダの物語を語る映画が日本で上映されることは非常に有意義なことだと思います。その意味でも、大使館もこの映画に後援をしています。パンダは日中友好の存在として40年間続いてきた。今回の上映を通して中日間の相互理解と友情がいっそう深められる様、期待しております。実は皆さんと同様に私もパンダが大好きです。私もみなさんと一緒に映画を楽しみたいと思います。

物語のあらすじ

今、パンダは世界中にわずか1600頭ほどしかいません。人工飼育による繁殖はパンダにとっても重要な使命です。

写真提供=©2012「51 世界で一番小さく生まれたパンダ」製作委員会

子供を産み、慣れた手つきで抱え上げ育てるベテランのお母さんパンダたち。産まれたばかりの子パンダは、お母さんパンダのわずか1000分の一の体重しか無く、野生では他の動物の恰好の餌食になってしまうため、お母さんパンダは産み落としたわが子を素早く抱きかかえなければなりません。わが子を素早く抱きかかえられるか? それは初めて子を産むお母さんパンダにとってひとつの試練なのです。またパンダは50%の確率で双子を産みますが、野生のパンダはそのうちの強い方しか育てません。これは厳しい自然の掟なのです。

写真提供=©2012「51 世界で一番小さく生まれたパンダ」製作委員会

2006年夏、ささやかながら生命の奇跡とも呼べる出来事が起こりました――。

体重わずか51グラムという世界でいちばん小さい超未熟児として生まれたパンダは、中国語で“五一”という意味の“ウーイー”と名付けられる。通常の3分の1の大きさで、動いていることさえ不思議なウーイーのか弱い命をつなげようと、飼育員は奔走する。自然界の厳しい掟が明らかになる一方、母と子の切ない絆も見えてくる。過酷な運命を背負い、懸命に生きようとするウーイーの姿は、生きる勇気と命の大切さを教えてくれる。中国・成都にあるパンダ研究基地では、膨大な映像資料を記録している。それによると、パンダにも想像妊娠や育児放棄があり、子育てのできないお母さんパンダの代わりに子パンダを育てる代理母のような存在もいるというように、現代人が抱える問題にも通じる生態が浮かび上がってくる。そんなお母さんパンダが悩み苦しむ姿と子供に示す深い絆と愛情は、強い共感と感動を呼び起こす。

写真提供=©2012「51 世界で一番小さく生まれたパンダ」製作委員会

 

人民中国インターネット版 2012年2月12日

 

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