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洪水の災害救援で奮闘 九州の中国人留学生たち

九州地区中国人留学生学友会 中国駐福岡総領事館教育組=文・写真

2012年7月中旬、この数十年間でもまれに見る記録的な豪雨が連日、九州地方を襲い、河川の氾濫や山崩れなど深刻な被害をもたらした。豪雨に見舞われる中、九州地区の中国人留学生学友会(以下は学友会と略す)は、被災地の災害状況に絶えず注意を払い、すぐさま大勢の留学生たちへ安全に注意するよう呼びかけた。現在、洪水などの災害が治まってから、かなりの時間が経過したが、洪水によって運ばれてきた大量のゴミの処理がまだ完了しておらず、復旧作業も遅れている。

洪水被災地に住む人々の窮状に、九州地方に住む大勢の中国人留学生の心が動かされ、7月22、23日に学友会は、現地自治体からの救援活動参加への呼びかけに積極的に応じた。九州地区の中国人留学生たちをグループごとに分けて、救援小分隊を組織することを提案し、2度にわたって被災地の最前線に赴き、日本人の救援隊と共に、被害が比較的深刻な福岡県久留米市や熊本市黒髪地区で救援活動を展開した。この救援活動を通じて、九州に住む中国人留学生たちが、国籍を超えた人道主義の精神を大いに表し、地元住民の信頼を勝ち得た。

22日午前9時、福岡分隊のボランティアたちが、いち早く久留米市の被災地に到着して救援活動を展開した。久留米市社会福祉協議会による短い研修に参加し、作業分担がなされた後、彼らは、すぐに割り当てられた被災現場に向かった。翌日、熊本分隊のボランティアたちは、「龍田陳内」の救援対策本部に到着し、作業分担に従って救援活動を行った。

洪水によって運ばれてきた土砂を片付ける中国人留学生ボランティア

被災現場では、洪水によって一階部分が損傷した家屋もあれば、建物すべてが倒壊して、ただ基礎だけが残されていた家屋もあった。普段は勉強や読書ばかりしている学究肌の留学生たちは、それを見て大きな衝撃を受けたが、意欲的につらい仕事を引き受けた。今回、中国人留学生たちに割り当てられた主な作業は、損壊した家屋内に残されているゴミの片付けと室内にある家具の洗浄だった。中国人留学生ボランティアは日本人ボランティアと一緒に大きな木の根を持ち上げて運び出し、たまっている土砂や砂利などを積み込んで搬出し、精力的に働いた。耐え難い酷暑の上に、仕事量は膨大だったが、これらの困難によって彼らの熱意がそがれることはなかった。日本での留学生活が長いか短いかにかかわりなく、昼は持参した軽食をみんなで一緒に食べ、その後も引き続き救援活動に打ち込んだ。

学友会は、大勢の在日中国人留学生たちを積極的にサポートし、同時に地元住民たちとの交流も重視している。とりわけ災害において、さまざまな方面から救援の手を差し伸べて地元住民を助けた。2011年の東日本大震災と原発事故の後、学友会は、大勢の在日中国人留学生に呼びかけて、震災救援の募金活動を組織し、幾度も福岡県や日本赤十字社福岡県支部に寄付金を届けた。洪水災害に遭遇し、学友会は、再び実際の行動によって留学生たちの地元住民に対する関心や支持を表した。学友会は、今後も民間の友好交流を継続し、中日両国の平和と友好に貢献したいと願っている。

 

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