蘇編集長:「互いを知ることが一番大事」
『知日』の蘇編集長は日本語がまったく分からない。読者や記者によくされる質問の一つは、「日本語が分からないのに、なぜ日本専門の雑誌を作るのか」だという。
「日本語は分からないが、日本を知りたい。しかし中国ではそういう人たちに情報提供してくれるルートも場もない。そこで出版界の人間としてそれを作ってみようと思った。日本を知ることが必要になってきたのだから」
蘇編集長は常に自分が『知日』の「主席体験官」だと話している。つまり、彼はまずは「スーパー読者」であり、質問を出す側の人間だ。日本文化について知りたいことや疑問に思うことなどを課題として提起し、日本に詳しい専門家や芸術家、学者などに答えてもらう。毎月の『知日』はその質問にうまく答えられているかどうかをチェックしているようなものだという。
また蘇編集長は編集者の立場として雑誌作りに寄せている思いを、「親日でもなく反日でもなく、真ん中の立場をとっている」と説明した。編集者として望んでいるのは日本を知ることだ。好きでも嫌いでも、どのような立場でもよく、どのような存在も受け入れるべきだ。避けてほしいのは極端な考え、過激な考えだ。
「お互いを知ることが一番大事だと思う。知っても最終的に日本を好きになれなかったのなら、それはそれでいいと思う。受け入れるべきだ。雑誌で取り上げている日本は全般的には良い面が多い。なぜなら日本を勉強したいというのが私たちの出発点であり、日本を批判する声はもう十分あるのだから。お互いを理解すること、これこそ編集者としての一番の思いだ」
また蘇編集長によると、今年4月か5月に別の雑誌『知中』を出すという。ターゲットは中国のことを知りたい中国の若者や、中国に興味を持っている外国人だ。
人民中国インターネット版 2015年2月27日
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