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「女形は日本人の美意識のかたまり」
――歌舞伎俳優五代目尾上菊之助さんに聞く

 

孫雅甜=聞き手 楊振生=写真 

 

43日梅蘭芳大劇院で上演された京劇『大登殿』

 

歌舞伎『春興鏡獅子』。後半になると、お小姓から獅子へと急転換。尾上菊之助さんが演じたたけだけしい獅子の風格が魅力的だ

 

 

 

――京劇と歌舞伎には、どんな違いや共通点があるのでしょうか?

 

菊之助 京劇は非常にシンプルな芸術だと思います。舞台装置もシンプルで、そこが歌舞伎とは違いますね。そして、役者が歌うのは非常に素晴らしいと思います。歌舞伎役者は踊ったり動いたりはしますし、セリフも歌い上げますが、歌うことはしないんですね。歌っている姿に非常に感動いたしました。

共通点といえば、京劇役者の方はだいたい10歳の頃から学校に入り、研さんを積み、コンクールで優勝したりして徐々にレベルを上げていくと聞いているのですが、その研さんと努力はすごいものだろうなと想像できます。歌舞伎も同じです。父、祖父も歌舞伎役者だったので、私も小さな頃からけい古しておりますが、その共通することは舞台に立つためには、舞台に立つ時間よりも長いけい古が必要だということですね。

 

――中国の俳優のどんなところが一番印象深かったでしょうか?

 

菊之助 京劇をされている方には年配の方が多いというふうに勝手に想像したのですが、『覇王別姫』と『大登殿』に出る俳優さんには若い方が多いですね。若くして梅蘭芳大劇院に出るというのは非常に大変なことだとお聞きして、若い方にかかっている責任はこれからもっと大きくなるんでしょうし、上の先生方が後進の育成に非常に力を入れているんだなと思いました。

 

 

人民中国インターネット版 2015年4月8日

 

 

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