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年度総会には多くの会員が参加し、汪大使夫人の講演に熱心に耳を傾けた |
5月8日、群馬県みなかみ町の日中友好交流協会で行われた年度総会に、在日本中国大使館友好交流部参事官の汪婉・駐日大使夫人が招かれ、「相互理解の重要性」をテーマに講演を行った。入内島一崇・みなかみ町日中友好交流協会会長、岸良昌・みなかみ町長、中村紀雄・群馬県日中友好協会会長、深津卓也・みなかみ町日中友好交流協会副会長、鈴木潔州・みなかみ町日中友好交流協会事務局長などを始め、会員約100人が参加した。
汪夫人は、日本経済の発展に対する中日観光交流の重要性を指摘。「観光産業は経済発展を牽引するだけでなく、さまざまな国の人同士の交流も促進する『平和産業』でもある。人と人とが直に向き合う交流は、民間の相互理解を深め、互いに信頼関係を築くことにつながる」としたが、一方では「平和な地域にしか存在しない産業」と観光産業の弱い一面も指摘した。
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講演を行う汪婉・駐日大使夫人 |
さらに「昨年の訪日中国人観光客は約500万人に達した。これは、中日両国の努力のたまものである。日本政府の対中政策には『両面性』があり、それが中日関係に悪影響を及ぼし、訪日中国人観光客の減少につながる可能性もある」と懸念を述べた。「近年日本では『中国脅威論』が高まり、それを利用し、戦後の日本の平和発展の道を変えようとする人がいる。これはアジアの平和と繁栄に悪影響を及ぼす。中国の発展に伴い、中国の要素が少しずつ日本人の日常生活に入ってきており、中国製品が日本人の衣食住と関係することで、一般市民は安くて高品質の商品を使うことができるようになっている。中国の発展は日本にとって『脅威』なのか『チャンス』なのか、日本人は自身の体験に基づいて判断すべき」との見方を示した。
入内島一崇会長はあいさつで「日中両国は2000年以上にわたる交流の歴史において、戦争もあったが友好交流もあった。日本は、中国から宗教や文字、文化を学び、このような友好交流の中で、民間人が大きな役割を果たしてきた。みなかみ町は小さな町で、協会も大きな事はできないかもしれないが、昔の人と同じように、日中平和友好交流のために貢献していきたい」と希望を語った。
人民中国インターネット版 2016年5月13日
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