写真=澤岡泰子
広東省の韓山師範学院大学の学生や教員らが制作した木版リトグラフの作品約60点を展示する「木のリトグラフ-MOKURITO展」が、8月22日から5日間、東京中国文化センターで展示される。
版画の一種であるリトグラフは、通常石版石や金属板を使って制作されるが、近年日本の小作青史氏が新たに木版を使った技法を考案した。木版リトグラフで数多くの創作を行い、国内外で展覧会やワークショップを開催している澤岡泰子さんによると、韓山師範学院大学での年1回の集中授業が始まったのは2011年以降のことで、当初は版画材料の80%を日本から持参しなければならなかったが、その後中国の材料を使って制作ができるようになったという。木版によるリトグラフは、版木によって絵の表情がかわり、刷りとりが良いため版画プレス機を使わずに大型の作品が作れるのが特徴で、同じ版に油性インクと水性絵具を盛ることができ、少ない版でも深い表現ができる利点がある。「中国の学生たちは、この新しい技法に熱心に挑戦し、とても良い作品を制作しました。遠い昔に中国より伝わった木版が、日本で新技法の木のリトグラフに出会い、中国で大きく華ひらきつつあります」と澤岡さんは将来に期待をこめる。
<展示概要>
会場:東京中国文化センター(東京都港区虎ノ門3-5-1 37森ビル1F)
展示期間:2016年8月22日(月)〜26日(金)
入場無料
時間:10:30〜17:30(初日は15:30〜、最終日は15:00まで)
レセプション:8月22日(月)15:30〜
|
人民中国インターネット版 2016年7月20日
|