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滋賀県と中国企業が交流会を開催

文=于文 写真=呉文欽

 

写真提供/滋賀県

8月17日、李天然・中国駐大阪総領事は中国銀行大阪支店、中国国際航空大阪支店、西日本中国企業連合会など10あまりの企業・機関の責任者を伴い、「中資企業および華僑団体と現地の政府等の交流活動」の第二弾として滋賀県庁を訪れ、三日月大造・滋賀県知事と県関係者や県下の企業との交流を行った。

 

 李天然・中国駐大阪総領事
三日月大造・滋賀県知事

三日月知事は歓迎のあいさつで「滋賀県と中国は、仏教や茶文化などで長きに渡り多方面での交流を行っている。現在は多くの中国人観光客を迎え、昨年の外国人観光客総数の4分の1に当たる9万6000人あまりが滋賀を訪れている」と中国との関係を強調。また、「滋賀県は水処理における環境保護で先進技術を早くから導入しており、その経験から環境保護経済の領域での中国企業との協力関係の発展に期待できる。また、中国企業と滋賀県の協力交流が、日中友好関係の発展に寄与することを期待する」と結んだ。

 

大阪の中国企業と機関の代表が三日月知事を訪問

対して李天然総領事は「今回同行した中国企業は金融、航空、旅行、商業貿易、科学技術など多岐にわたる。滋賀県との交流を行うことで相互信頼と理解を促し、ウインウインの協力関係を構築することは、両者の交流だけにとどまらず、中日関係を見据えた大局に立った行動ともなる。『千里の道も一歩から』という言葉の通り、今日の出会いが中国企業の滋賀県参入のはじめの一歩となり、双方の交流と協力が今後の大きな成果に結びつくことを願っている」と語った。

 

 交流会では、中国企業の代表と滋賀県庁職員、滋賀県の企業から出席した人々が情報交換や意見交換を行った

交流会では、滋賀県の代表が県の特色と中国との交流の現況についての説明のあと、参加企業各社の代表が自社の概要と需要について説明を行った。その後の自由討論では、中国側各企業の長所を統合し、滋賀県との協力体制を結びたいとする積極的な発言が聞かれた。株式会社Kistemは情報サービスをメーンとする会社だが、井門一美取締役はソフトウエア開発の委託と販路開拓を中国側に望んだ。

 

三日月知事に書を送る李天然総領事

滋賀県と当地の旅行関連業者が最も関心を持っているのが、中国人観光客の宿泊率の増加だが、これに関しては中国側から「滋賀県は京都、大阪に近く、例えば『賑やかな大阪』『文化の京都』というイメージが出来上がっているのにならい、『自然の滋賀』というイメージ戦略を行うことで、観光客を呼ぶことができるだろう」という提案があった。また劉海生・中国旅游局大阪駐在事務所長は日本人の中国旅行者が日本を訪問する中国人旅行者と比べると少ないことに言及し、滋賀県民の中国旅行を望むと述べた。比亜迪日本株式会社の王斌介さんは、自社が展開する電動バスの京都での運行状況について報告、滋賀県は一貫して環境保護に取り組んでいることから、琵琶湖周辺の交通手段として電動バスを採用することが、日本の各方面での話題を呼ぶのではないかと提案した。

 

京都で運行されている比亜迪の電動バスには、環境保護に関心の高い滋賀県でも話題を呼んだ

大阪総領事館と地方政府との交流は2回めで、第1回の香川との対話では、香川県の石丸製麺と中国の招商日本株式会社との間で商品の海外展開についての商談のきっかけをつくるなど、一定の成果を挙げている。2回の交流に参加した張俊・西日本中国企業連合会会長は、「外国企業にとって短期間で多くの現地の会社と深く交流し、地方政府との関係を結ぶことは非常に困難で、大阪総領事館がこのような機会を持ち、また、李総領事自らが中国企業と日本の地方との間の信用関係を取り持ってくれたことは大変ありがたい。これは恐らく両国関係改善を促す処方箋ともなり得る」と将来に希望をつなぎ、西川忠雄・滋賀県商工観光労働局観光交流局長は「中国の総領事館を筆頭に、このような大規模で企業間交流を行うのは滋賀県では初めてのことで、今後もさらにこのような機会を多く持ち、お互いにチャンスを提供しあい、発展への道を探っていきたい」と語った。今後、大阪総領事館による交流会は和歌山県、広島県、鳥取県などでの開催を予定している。

 

人民中国インターネット版 2016年9月9日

 

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