写真:馮学敏
東京在住の中国人写真家・馮学敏がウーロン茶のふるさと・福建の風景をとらえた写真展「福建—ウーロン茶の故郷と福清黄檗印象」が、12月6日から16日まで、東京の中国文化センターで行われる。
中国の南東に位置し、北西が山で囲まれ、南部に長い海岸線を持つ福建省は多数の良港を持ち、海のシルクロードの起点として茶、陶器、絹織物などの交易が盛んに行われていた。一方、山地で栽培される良質の茶葉からはさまざまな茶が作られたが、特に名高いのがウーロン茶で、現在知られるウーロン茶の名品の多くは福建から生まれている。
馮学敏氏は10年にわたり福建に足を運び、武夷山、福建土楼などの世界遺産や福建独特の風俗と茶文化を撮影、来年の中日国交正常化45周年に先がけて展示を企画した。特に今年に入ってからは地元政府の協力のもと、茶摘みの季節に合わせてのべ1ヶ月にわたって茶畑の風景のみならず、黄檗宗(おうばくしゅう)の開祖、隠元禅師ゆかりの地の撮影も行っている。
展示作品はどれも福建独自の文化が色濃く表れている。「より多くの日本人に福建を知ってもらい、観光を通じて中日両国の民間文化交流を促し、相互理解を深めるきっかけになれば」と馮学敏氏は語る。12月6日と13日には特別企画講座も行われる予定。
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