写真・文=東京都日中友好協会
駐日本中国大使館の全面的支援と協力による、第19回東京都日中友好囲碁交流大会が、11月19日に東京の日本棋院で開催された。
全盲の棋士である、柿島光晴氏と汪徳慧氏のエキシビションも行われ、注目を集めた
囲碁を通じて日中の友好交流を広めることを目的に開催された本大会は19年目を迎え、今回は東京近郊在住の中日愛棋家60名による3回戦の対抗戦が行われた。王連鋒・駐日本中国大使館一等書記官、中国囲碁協会棋士七段の李青海大会顧問、中国囲碁協会棋士六段の翁子瑜審判長など多くの来賓も参加し、勝負の行方を見守った。
主催者側代表の齋藤成・東京都日中友好協会文化交流委員長は「囲碁を通じて友好交流を深め、楽しい一日を過ごして欲しい」とあいさつ。続いて呉清源九段と共に昭和の囲碁界を支えた木谷實九段の三男で、様々な社会貢献活動を行っている木谷正道氏の紹介による、全盲の囲碁愛棋家の柿島光晴アマ四段と汪徳慧アマ二段のエキジビションマッチも併せて行われ、参加者の喝采を浴びた。
中日の主将、小澤信弘氏と汪耀弘氏の対局
その後、中国囲碁協会棋士六段の翁子瑜審判長による発声のもと、和やかに対局が開始された。若年層の多い中国チームと、ベテランの多い日本チームの間に繰り広げられる真剣勝負は非常に内容が濃く、きわどい接戦が繰り広げられたが、中国チームが1回戦を15勝10敗で制し、続く2回戦も13勝12敗と優位に戦いを進め、優勝をほぼ手中にした。最後の3回戦では、中国チームは12勝13敗と惜しくも敗れたが、総合では40勝35敗と優勝を果たした。日中両選手とも素晴らしいマナーをもって対局を終え、勝敗に関係なく互いの健闘を称え合う姿からは、選手同士の交流の深まりが強く感じられた。
今年の勝者は中国チームとなった
70名あまりが参加した懇親会であいさつのため登壇した主催者側代表の須藤誠・東京都日中友好協会理事長は「囲碁を通じた民間交流で両国の友好を深めよう」と述べ、邵宏偉・駐日本中国大使館一等書記官は「囲碁は唐の時代に日本に伝わった歴史を持つ。この伝統ある囲碁を通じて友好交流を進めていこう」と呼びかけた。中国囲碁界の代表的棋士である聶衛平九段の息子で、日中交流特命棋士の孔礼文日本棋院七段は「囲碁は『手談』とも呼ばれており、言葉が通じなくてもお互いを理解できるすばらしいゲームだ」と囲碁を通じた交流の奥深さに言及した。
対局後は、翁子兪・中国棋士六段審判長による講評が行われた
懇親会では明立周・二大会実行委員長による成績発表のあと、邵宏偉・駐日本中国大使館一等書記官から中国チームの王耀弘主将に大使館杯が授与され、須藤誠・東京都日中友好協会理事長からは中国側6名、日本側6名の全勝者に賞品の授与が行われた。懇親会では中日両国の選手が酒を酌み交わす姿がそこここに見られ、和やかな雰囲気のうちに幕を閉じた。
懇親会であいさつをする卲宏偉・中国駐日本大使館書記官
人民中国インターネット版 2016年11月22日
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