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「90後」が率直に抱負を語り、個性をアピール
――2017年度大中物産杯日本語弁論大会が北京で開催

 

陳克=文、写真

 

4月8日午後、中国伝媒大学と日本の大中物産株式会社の共催による「中日国交正常化45周年記念 2017年度大中物産杯日本語弁論大会」が中国伝媒大学で開かれた。北京、天津の大学から参加した「90後」(90年代生まれ)の大学生たちがステージに立ち、夢や抱負を率直に語り、思う存分個性をアピールした。大学生たちの高い問題意識、滑らかな日本語、優れたパフォーマンスは審査員や来場の聴衆を大いに感動させた。

 2017年度大中物産杯日本語弁論大会に出場した弁士の学生や審査委員ら

今回の弁論大会には、北京と天津の24大学(北京14校、天津10校)から日本語学習者434人の応募があり、作文審査などで選ばれた16人の選手がこの日の決勝の舞台に立った。弁論に先立ち、大会審査委員長の王衆一・本誌総編集長から日本語力、作文内容、質疑応答、パフォーマンスなどの審査基準についての詳しい説明があり、さらに選手たちに「論点を明確にし、人の心を打つよう」期待するとの激励があった。

 

大会審査委員長の王衆一・本誌総編集長 

 

本戦では16人の選手が「私の知りたい日本」「『90後』の私」「もし私に四次元ポケットがあったら」の三つのテーマから一つを選び、熱弁を振るった。その内容は多岐にわたり、個性にあふれていた。日本人のきめ細かさ、職人魂、未来への抱負、中日両国間の文化交流の重要性、90後の「名誉回復」、新生活の提案などといった点について、16人はいずれも斬新な発想と優れた表現力で印象に残る弁論を行った。

 

優勝 南開大学・朱港松さん  準優勝 河北工業大学・宋妍さん 

 

審査委員の一人である王小燕・中国国際放送局日本語部首席通訳は「本大会の選手たちの問題意識が斬新であること、自分の考え方をはっきり表現できる人が多いことが審査員に深い印象を残した」と評した。また「日本語の学習以外に、両国文化に対する理解を更に深める必要がある。特に日本語で中国社会を説明する能力を養わなければならない。その際に、中国国際放送局や『人民中国』などが発信している音声、記事、報道など、積極的に活用していただきたい」と選手たちにアドバイスを送った。

 

 第3位 北京語言大学・孫瑶さん 中日国交正常化45周年記念特別賞受賞者 北京大学・朱曼青さん 

 

審査の結果、南開大学の朱港松さんが最優秀賞を獲得した。朱さんは「私の知りたい日本」をテーマにし、日本人留学生との交流経験を基に、滑らかな日本語で「建前」と「本音」について自分の理解を述べただけでなく、審査員からの質問にも素早くユーモアに富んだ表現で切り返し、会場を沸かせた。準優勝は「空気を読める日本人」について述べた河北工業大学の宋研さん、第3位は「シンプルな生活」を提案した北京語言大学の孫瑶さんだった。また、今年特別に設けられた「中日国交正常化45周年記念特別賞」には「わがままに外交官の夢を追いかけ、中日文化交流を促進しよう」と題する弁論を行った北京大学の朱曼青さんが受賞した。このほか各後援団体の名を冠した敢闘賞が6人に贈られた。また、本戦前に行われた初級の部の弁論では、天津外国語大学の覃代楷さんが最優秀賞を獲得し、北京外国語大学の管楽さんが審査委員特別賞を受賞した。

 

 丁俊傑・中国伝媒大学学術委員会副主任

 

 大中物産の河窪博史社長

 

在中国日本国大使館の川上文博公使参事官 

 

自分の優勝はやや意外だったという朱港松さんは、「実は、昨年の大会にも参加しましたが、予選で落ちました。それも、初級の部だったんです。当時はかなり落ち込みましたが、先生たちに激励され、その後は毎日口頭表現の練習を続け、今日の成績を収めることができました。本当に感謝の気持ちでいっぱいです」と喜びを語った。なお、本戦の成績優秀者3人と特別賞受賞者には大中物産より副賞として1週間の日本旅行が贈られた。朱さんはまだ日本に行ったことがないので、この機会に生の日本を体験したいとのことだ。

 

 

人民中国インターネット版 2017年4月17日

 

 

 

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