「チャイナ ブルー」への期待
「空」関連で、航空工業の発展、宇宙計画に一言触れておきましょう。
温家宝総理は、今年の『政府活動報告』の中で、大型機の設計、製造、有人宇宙飛行、月探査プロジェクトなど十六の重要研究がスタートしていることを明らかにしました。
現在、米国、欧州4カ国、ロシアが、大型航空機の製造能力を有しています。中国では2020年までに、新たに1600機前後(1500億~1800億ドル)の幹線旅客機が、さらに各種リージョナル機(注4)や民間輸送機の導入が必要とされます。2030年までには、中国は世界第2位の航空輸送市場に躍進するともいわれます。
航空機の開発は、機械製造、電子、冶金、化学工業、材料、エネルギー、情報、コンピューターなどの産業の発展を促進するといわれます。現在、自動車産業の発展が他産業の発展を牽引し、中国経済や人民の生活水準の向上に大きく貢献していますが、今後は、これに航空産業が加わる可能性が出てきました。
宇宙産業では、すでに「神舟5号」、「神舟6号」で有人飛行を成功させており、さらに、「嫦娥1号」の月面着陸計画が始動しつつあります。米国に次いで、月に「足跡」を残すのも、そう遠い未来ではないでしょう。
「海」も「空」もブルーが似合います。「チャイナ ブルー」が世界経済の発展と平和に大きな「足跡」を残す日が、やって来ているようです。
注1 海洋漁業、海洋交通運輸、海洋天然ガス、沿海観光、海洋船舶、海塩・海洋化工、海水淡水化、海洋医薬など。
注2 「東水西調」という。東(沿海)の水(海水淡水化)を西(内陸)に運ぶこと。「南水北調」(長江の水を華北に運ぶこと)になぞらえたもの。
注3 「城」は、都市の意味、ここでは地区ほどの意味がある。
注4 中国初の新型ターボファンジェットのリージョナル機「ARJ21」が今年から量産に入り、最初の3機が2009年にユーザーに引き渡される予定です。 |
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